こんにちは、ジェネレーションB運営者のTAKUです。
デビン・ヘイニーの戦績を調べると、「本当に無敗なのか」「ライアン・ガルシア戦は負けではないのか」「何階級で世界王者になったのか」と、少し分かりにくい部分が出てきますよね。
とくにガルシア戦は、リング上ではヘイニーが判定で敗れたものの、その後に結果が無効試合へ変更されています。
このため、公式戦績の数字だけを見ても、実際にリングで何が起きたのかまでは分かりません。
この記事では、デビン・ヘイニーの戦績一覧をプロデビュー戦から時系列で整理し、KO数、無敗記録、獲得王座、主要選手との試合内容まで分かりやすく解説します。
さらに、ウェルター級へ進出した現在の実力評価や、キーショーン・デービス、シャクール・スティーブンソン、ライアン・ガルシアらとの今後の対戦可能性も見ていきます。
この記事でわかること
- デビン・ヘイニーの全34試合の結果
- 33勝15KOと無敗記録の正しい見方
- ライト級からウェルター級までの王座遍歴
- 主要対戦相手との試合内容と今後の展望
戦績・王座・ランキングに関する注意点
本記事の数値や王座情報は、2026年6月26日時点で確認できる情報を基準に整理しています。
ボクシングの戦績、ランキング、王座の扱い、次戦予定は、試合結果や各団体の決定によって変更されます。正確な戦績・最新の試合結果は、各ボクシング団体の公式発表や信頼できる情報源をご確認ください。
📺 あわせて読みたい:実際の映像で観るヘイニーの凄み
ヘイニーの異次元のディフェンス技術や、ライアン・ガルシアにダウンを奪われた衝撃のシーンは、やはり文字だけでなく「実際の映像」で観ることで凄みが100%伝わります。
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1. デビン・ヘイニーの戦績概要
まずは、デビン・ヘイニーの戦績を数字で確認してみましょう。
ヘイニーは派手なKOを連発するタイプではありませんが、ジャブ、距離、守備、試合運びを組み合わせ、長期間にわたって負けない戦いを続けてきました。
一方で、公式記録上は無敗でも、ガルシア戦で3度のダウンを奪われた事実があります。
数字と実際の試合内容を分けて考えることが、ヘイニーを正しく評価するポイントです。
1-1. 通算戦績とKO率
2026年6月26日時点におけるデビン・ヘイニーの公式戦績は、34戦33勝15KO、0敗、1無効試合です。

| 項目 | 記録 |
|---|---|
| プロ通算試合数 | 34試合 |
| 勝利 | 33勝 |
| KO・TKO勝利 | 15勝 |
| 判定勝利 | 18勝 |
| 敗戦 | 0敗 |
| 無効試合 | 1試合 |
| 勝利数に占めるKO率 | 約45.5% |
| 全試合数に占めるKO率 | 約44.1% |
15KOという数字だけを見ると、世界トップクラスの強打者とは言いにくいかもしれません。
ただし、ヘイニーの強さはKO率だけでは測れません。
相手の得意な距離を消し、ジャブで先手を取り、ポイントを積み重ねながら12ラウンドを支配するのが基本的な勝ち方です。
相手を倒すことよりも、相手に勝つための選択を続けられる選手。
これがデビン・ヘイニーのボクシングを端的に表した言葉かなと思います。
もちろん、倒し切れない試合が多いことから「退屈」「安全運転すぎる」という批判もあります。
しかし、カンボソス、ロマチェンコ、プログレイス、ノーマン・ジュニアといった世界王者級を相手に結果を残している以上、単なるポイント稼ぎの選手ではありません。
◆TAKUのワンポイント
1-2. 無敗記録と無効試合
デビン・ヘイニーは公式記録上、33勝0敗1無効試合で無敗を維持しています。
ただし、この無敗記録には大きな注釈が必要です。
2024年4月20日に行われたライアン・ガルシア戦では、ヘイニーが第7、第10、第11ラウンドにダウンを奪われ、当初はガルシアの判定勝利と発表されました。
採点は1者が112対112、残る2者がガルシアを支持する多数決判定でした。
つまり、リング上の結果だけを見れば、ヘイニーがプロで初めて敗れた試合です。

ところが試合後、ガルシアから禁止薬物オスタリンが検出されました。
その後、ニューヨーク州アスレチックコミッションの処分により、ガルシアの勝利は取り消され、試合結果は無効試合へ変更されています。

無敗と全勝は同じではありません
ヘイニーは敗戦がないため「無敗」ですが、34試合すべてに勝利したわけではありません。
1試合が無効試合になっているため、表記としては33勝0敗1無効試合が正確です。
公式記録では黒星が消えていますが、ガルシアの左フックに何度も捕まり、3度倒された映像まで消えるわけではありません。
そのため、ヘイニーの評価では「記録上は無敗」と「リング上ではガルシアに崩された」という二つの事実を同時に見る必要があります。
2. デビン・ヘイニー戦績一覧
ここからは、デビン・ヘイニーの全試合結果を、最新試合からプロデビュー戦まで一覧で掲載します。
世界戦だけではなく、17歳でメキシコのリングに立った下積み時代も含めた全34試合です。
スマートフォンでは表を横に動かして確認してください。
| 戦数 | 対戦相手 | 結果 | 決着 | 試合日 | 主な備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 34 | ブライアン・ノーマン・ジュニア | 勝利 | 12回判定 | 2025年11月22日 | WBO世界ウェルター級王座獲得 |
| 33 | ホセ・カルロス・ラミレス | 勝利 | 12回判定 | 2025年5月2日 | ウェルター級ノンタイトル戦 |
| 32 | ライアン・ガルシア | 無効試合 | 12回 | 2024年4月20日 | 当初ガルシアの判定勝利 |
| 31 | レジス・プログレイス | 勝利 | 12回判定 | 2023年12月9日 | WBC世界スーパーライト級王座獲得 |
| 30 | ワシル・ロマチェンコ | 勝利 | 12回判定 | 2023年5月20日 | ライト級4団体統一王座防衛 |
| 29 | ジョージ・カンボソス・ジュニア | 勝利 | 12回判定 | 2022年10月16日 | 4団体統一王座防衛 |
| 28 | ジョージ・カンボソス・ジュニア | 勝利 | 12回判定 | 2022年6月5日 | ライト級4団体統一達成 |
| 27 | ジョセフ・ディアス・ジュニア | 勝利 | 12回判定 | 2021年12月4日 | WBC世界ライト級王座防衛 |
| 26 | ホルヘ・リナレス | 勝利 | 12回判定 | 2021年5月29日 | WBC世界ライト級王座防衛 |
| 25 | ユリオルキス・ガンボア | 勝利 | 12回判定 | 2020年11月7日 | WBC世界ライト級王座防衛 |
| 24 | アルフレド・サンティアゴ | 勝利 | 12回判定 | 2019年11月9日 | WBC世界ライト級王座防衛 |
| 23 | ザウル・アブドゥラエフ | 勝利 | 4回終了棄権 | 2019年9月13日 | WBC世界ライト級暫定王座獲得 |
| 22 | アントニオ・モラン | 勝利 | 7回KO | 2019年5月25日 | 地域王座戦 |
| 21 | ソリサニ・ンドンゲニ | 勝利 | 10回判定 | 2019年1月11日 | WBC国際・WBO地域王座獲得 |
| 20 | フアン・カルロス・ブルゴス | 勝利 | 10回判定 | 2018年9月28日 | IBF北米ライト級王座獲得 |
| 19 | メイソン・メナード | 勝利 | 9回終了棄権 | 2018年5月11日 | USBAライト級王座獲得 |
| 18 | ハムザ・センペウォ | 勝利 | 5回TKO | 2017年11月4日 | ノンタイトル戦 |
| 17 | エンリケ・ティノコ | 勝利 | 8回判定 | 2017年9月22日 | ノンタイトル戦 |
| 16 | ミゲル・アンヘル・ペレス・アイスプロ | 勝利 | 5回KO | 2017年6月24日 | ノンタイトル戦 |
| 15 | エクトール・ガルシア | 勝利 | 8回判定 | 2017年4月15日 | ノンタイトル戦 |
| 14 | マキシミノ・トアラ | 勝利 | 4回TKO | 2017年3月4日 | WBCユース王座獲得 |
| 13 | ダニエル・アルマンド・バレンスエラ | 勝利 | 2回KO | 2017年1月28日 | ノンタイトル戦 |
| 12 | オディロン・リベラ・メサ | 勝利 | 1回TKO | 2017年1月12日 | ノンタイトル戦 |
| 11 | カルロス・アントニオ・アビラ | 勝利 | 5回TKO | 2016年10月21日 | ノンタイトル戦 |
| 10 | マイク・ファウラー | 勝利 | 5回TKO | 2016年9月15日 | ノンタイトル戦 |
| 9 | カルロス・カスティージョ | 勝利 | 6回判定 | 2016年8月27日 | ノンタイトル戦 |
| 8 | ハビエル・メラス | 勝利 | 2回TKO | 2016年8月12日 | ノンタイトル戦 |
| 7 | クレイ・バーンズ | 勝利 | 6回判定 | 2016年6月25日 | ノンタイトル戦 |
| 6 | ハイロ・フェルナンデス・バルガス | 勝利 | 4回TKO | 2016年5月21日 | 米国ラスベガス |
| 5 | ラファエル・バスケス | 勝利 | 4回判定 | 2016年4月9日 | MGMグランド |
| 4 | ロマン・メレンデス | 勝利 | 1回TKO | 2016年3月19日 | メキシコ・ティフアナ |
| 3 | ホルヘ・エドガル・シージャス | 勝利 | 6回判定 | 2016年2月20日 | メキシコ・ティフアナ |
| 2 | ホセ・イニゲス | 勝利 | 1回TKO | 2015年12月18日 | メキシコ・ティフアナ |
| 1 | ゴンサロ・ロペス | 勝利 | 1回TKO | 2015年12月11日 | プロデビュー戦 |
2-1. デビューから世界王者まで
デビン・ヘイニーは1998年11月17日、米国カリフォルニア州サンフランシスコで生まれました。
7歳でボクシングを始め、アマチュアでは138勝8敗とされる豊富な経験を積んでいます。
アマチュア時代には、後に最大のライバルとなるライアン・ガルシアとも複数回対戦しました。
ヘイニーがプロデビューしたのは2015年12月。
まだ17歳だったため、年齢制限の関係で米国内ではなく、メキシコのティフアナで最初の試合を行っています。
初戦ではゴンサロ・ロペスを開始33秒でTKO。
デビュー直後はメキシコと米国を行き来しながら経験を積み、18戦目までに12度のKO・TKO勝利を記録しました。
若手時代のヘイニーは、現在よりも積極的にパンチをまとめ、ストップ勝ちを狙う場面が多く見られます。
しかし対戦相手のレベルが上がるにつれて、ジャブと距離を優先する現在のスタイルへ変化していきました。
2018年にはメイソン・メナードを破ってUSBA全米ライト級王座を獲得。
続いてフアン・カルロス・ブルゴスに勝利し、IBF北米王座も手にしました。
2019年9月、無敗のザウル・アブドゥラエフを4回終了棄権に追い込み、WBC世界ライト級暫定王座を獲得します。
その後、当時の正規王者ワシル・ロマチェンコがWBCのフランチャイズ王者に認定されたことで、ヘイニーは正規王者へ昇格しました。
リング上で正規王者を倒してベルトを獲得したわけではなかったため、一部では「メールで王者になった」と皮肉られました。しかし、その後にガンボア、リナレス、ディアスらを破り、王者としての実力を結果で示しています。
2-2. 4団体統一後の試合結果
ヘイニーの評価を決定的に変えたのが、2022年6月のジョージ・カンボソス・ジュニア戦です。
敵地オーストラリアへ乗り込み、WBAスーパー、WBC、IBF、WBOの世界ライト級4団体統一を達成しました。
以降の試合結果を整理すると、ヘイニーのキャリアがライト級の完成期、スーパーライト級への挑戦、ガルシア戦の挫折、ウェルター級での再建という流れで進んでいることが分かります。
| 試合 | 結果 | キャリア上の意味 |
|---|---|---|
| カンボソス第1戦 | 判定勝利 | ライト級4団体統一 |
| カンボソス第2戦 | 判定勝利 | 統一王座初防衛 |
| ロマチェンコ戦 | 判定勝利 | 統一王座2度目の防衛 |
| プログレイス戦 | 判定勝利 | 世界2階級制覇 |
| ガルシア戦 | 無効試合 | 3度のダウンを経験 |
| ラミレス戦 | 判定勝利 | ウェルター級で再起 |
| ノーマン戦 | 判定勝利 | 世界3階級制覇 |
この期間はすべて判定または無効試合で、KO勝ちはありません。
ただし、プログレイス戦ではダウンを奪い、ノーマン戦でも第2ラウンドに右ストレートへつなぐ攻撃でダウンを奪っています。
ヘイニーはパンチ力が全くないわけではなく、倒すために危険を冒す回数が少ない選手と表現した方が実態に近いでしょう。
3. デビン・ヘイニーの王座遍歴
デビン・ヘイニーの王座遍歴は、ライト級からスーパーライト級、ウェルター級へと続いています。
世界王座だけでなく、若手時代に獲得した地域王座を含めると、段階を踏みながら世界トップへ上がってきたことが分かります。
3-1. ライト級4団体統一の軌跡
ヘイニーが最初に世界王座へ到達したのは、2019年のWBC世界ライト級暫定王座でした。
正規王者へ昇格した後、アルフレド・サンティアゴ、ユリオルキス・ガンボア、ホルヘ・リナレス、ジョセフ・ディアスを相手に防衛を重ねています。
なかでもリナレス戦は、ヘイニーの強さと弱点が同時に見えた試合です。
中盤まではジャブと右ストレートで主導権を握りましたが、第10ラウンド終了間際にリナレスの右を受けて足元が揺れました。
終盤はクリンチを使いながら逃げ切り、判定勝利を収めています。
そして2022年6月、カンボソスが保持していたWBAスーパー、IBF、WBO、ザ・リング誌のライト級王座に挑戦しました。
ヘイニーは自らが持つWBC王座と合わせ、判定勝利によって主要4団体を統一。
ライト級における4団体統一王者となりました。
同年10月の再戦でもカンボソスを大差判定で退け、2023年5月にはロマチェンコを判定で下しています。
ロマチェンコ戦の評価には意見の違いがあります
公式結果と試合を見た人の評価が一致していない点は、ヘイニーの戦績を考えるうえで無視できない部分です。
3-2. 世界3階級制覇までの道のり
ライト級の減量が厳しくなったヘイニーは、2023年にスーパーライト級へ進出しました。
同年12月、WBC世界スーパーライト級王者レジス・プログレイスへ挑戦。
第3ラウンドに右ストレートでダウンを奪い、3人のジャッジがすべて120対107を付ける大差判定で勝利しました。
この勝利で世界2階級制覇を達成します。
プログレイスの有効打を12ラウンドでわずか36発に抑えた試合内容は、ヘイニーの距離管理と守備力が最も完成された一戦の一つです。

その後、ガルシア戦を経てWBCスーパーライト級王座は休養王座扱いとなり、ヘイニーはウェルター級へ進みました。
2025年5月には、元スーパーライト級統一王者ホセ・カルロス・ラミレスと対戦。
徹底したアウトボクシングで判定勝利を収めました。
そして2025年11月22日、WBO世界ウェルター級王者ブライアン・ノーマン・ジュニアに挑戦します。
ノーマンは強烈な左フックを持つ無敗の王者でしたが、ヘイニーは第2ラウンドに左フックから右ストレートをつなぎ、先にダウンを奪いました。
その後はジャブ、足の運び、クリンチを使って試合を管理し、117対110、116対111、114対113の判定で勝利。
ライト級、スーパーライト級、ウェルター級の世界3階級制覇を達成しました。

| 階級 | 主な世界王座 | 獲得試合 |
|---|---|---|
| ライト級 | WBAスーパー・WBC・IBF・WBO | カンボソス第1戦 |
| スーパーライト級 | WBC | プログレイス戦 |
| ウェルター級 | WBO | ノーマン・ジュニア戦 |
3-3. 💡 ヘイニーの過去試合・世界戦はどこで観られる?
デビン・ヘイニーが激闘を繰り広げてきた世界戦は、主に以下のプラットフォームで視聴可能です。
海外ビッグマッチは興行元によって配信先が異なるため、目的に合わせて選んでみてください。
| 配信サービス | 主なボクシング興行の強み | おすすめの読者タイプ |
|---|---|---|
| DAZN | マッチルームやゴールデンボーイの海外興行に強い | ヘイニーの過去の名勝負や、海外のビッグマッチを生中継ライブで熱く網羅したい人 |
| WOWOW | 「エキサイトマッチ」でトップランク等の世界戦を放送 | 世界のタイトルマッチを、丁寧な日本語解説付きでじっくり録画・アーカイブ視聴したい人 |
※各サービスの配信スケジュールは見逃し配信を含め随時更新されます。最新の配信状況は各公式サイトのボクシング番組表をご確認ください。
4. 主要対戦相手との試合内容
ヘイニーの戦績を理解するには、勝敗だけでなく、誰を相手にどのような試合をしたのかを見る必要があります。
ここでは、キャリアを大きく動かしたカンボソス、ロマチェンコ、ガルシアとの試合を中心に振り返ります。
4-1. カンボソスとロマチェンコ戦
カンボソスとの第1戦は、ヘイニーが世界的な評価を一気に高めた試合でした。
開催地はカンボソスの地元オーストラリア。観客の大半が王者を応援する完全な敵地でしたが、ヘイニーは雰囲気に飲まれませんでした。
左ジャブを繰り返し当て、カンボソスが踏み込む瞬間には右ストレートかクリンチで止めます。
カンボソスは攻撃の形を作れず、ヘイニーが116対112、116対112、118対110の判定で勝利しました。
再戦では右ストレートや連打を増やし、119対109、118対110、118対110という、さらに大きな差で勝利しています。
カンボソス戦がヘイニーの「支配力」を証明した試合なら、ロマチェンコ戦は「接戦を勝ち切る力」が問われた試合でした。
ヘイニーは序盤からボディー攻撃を使い、ロマチェンコの前進を止めようとします。
しかし中盤以降、ロマチェンコが細かい角度変更と連打で距離を詰め、試合は一気に接近しました。
第10、第11ラウンドはロマチェンコの攻勢が目立ち、会場では挑戦者の勝利を予想する空気も広がりました。
公式採点は116対112、115対113、115対113でヘイニーの勝利です。
私はこの試合について、ヘイニー勝利の採点が成立しないとは思いません。
ただ、116対112ほどの明確な差があったかと言われると、疑問を感じる人がいるのも自然かなと思います。
ボクシングの採点は各ラウンドを独立して評価します。
試合全体の印象でロマチェンコが優勢に見えても、接戦ラウンドをどちらに振り分けたかで結果は変わります。
採点やラウンドの見方をもう少し知りたい人は、ボクシング観戦を楽しむための採点と見どころも参考にしてください。

4-2. ガルシア戦と無効試合の経緯
ライアン・ガルシア戦は、ヘイニーのキャリアで最も複雑な試合です。
両者はアマチュア時代に6度対戦し、3勝3敗だったとされています。
プロでの決着戦は2024年4月20日、ニューヨークのバークレイズ・センターで実現しました。
しかし、ガルシアは前日計量でスーパーライト級の上限140ポンドを3.2ポンド超過し、143.2ポンドを記録します。
このため、ガルシアが勝ってもヘイニーのWBC王座を獲得できない条件で試合が行われました。
試合開始直後から、ガルシアの左フックがヘイニーを揺らします。
ヘイニーは中盤にジャブとボディー攻撃で立て直しましたが、第7ラウンドに左フックを受けてプロ初のダウン。
さらに第10、第11ラウンドにも倒されました。
最終的にはガルシアが多数決判定で勝利し、ヘイニーはリング上で初めて敗れました。
ところが試合後、ガルシアの検体から禁止薬物オスタリンが検出されます。
処分を受けてガルシアの勝利は取り消され、試合は無効試合となりました。
ガルシア戦を整理すると
公式記録ではヘイニーに敗戦は付いていません。
一方、実際の試合ではヘイニーが3度のダウンを喫し、ガルシアが判定で勝利しました。
薬物違反による結果変更と、リング上で起きた試合内容は、分けて考える必要があります。
実際、ガルシアのキレきった左フックを浴びてヘイニーが千鳥足になる姿や、そこから驚異的なクリンチワークで生き残ろうとする執念は、ボクシング史に残る「スリリングな12ラウンド」でした。
「文字だけではあの緊張感が伝わらない」「ガルシアの左フックがヒットした瞬間をこの目で観たい」という方は、DAZNの過去アーカイブで、ぜひ試合のフル映像をチェックしてみてください。あの熱狂をそのままたどることができます。
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ヘイニーの弱点として明確になったのは、ガルシアのような速く変則的な左フックへの対応です。
ヘイニーは右手が下がる瞬間があり、そこへガルシアが左フックを合わせました。
また、接近された際にパンチを返すよりも、クリンチで流れを切ろうとする場面も増えています。
ただし、ライト級時代から続いた激しい減量が耐久力に影響していた可能性もあります。
ウェルター級へ上げたノーマン戦では、動きの力強さとパンチの切れが改善して見えました。
5. ボクシングスタイルと実力評価
ヘイニーは、強打と乱打戦で観客を沸かせるタイプではありません。
ジャブで距離を作り、相手が入れば足を使い、危険な距離ではクリンチを選ぶ。
勝利に必要な行動を、12ラウンド続けられる選手です。
この戦い方を「高度な技術」と評価するか、「消極的」と感じるかで、ヘイニーに対する印象は大きく変わります。
5-1. ヘイニーの戦い方:メリットとデメリット
ヘイニーの徹底した安全運転スタイルには、競技者としての合理性とエンタメとしての課題が同居しています。

メリット
デメリット
5-2. P4P評価と現在の階級
ヘイニーの基本的な武器は、左ジャブ、長いリーチ、足の運び、距離感です。
オーソドックスの構えから左ジャブを伸ばし、相手の前進を止めます。
相手がジャブを外そうと頭を動かしたところへ右ストレートを合わせるのが基本です。
守備では高いガードと肩を使った防御を使い分け、パンチを受ける位置から素早く離れます。
一方、接近戦ではクリンチに頼る傾向があります。
近距離で打ち合うより、相手の腕を抱えてレフェリーのブレイクを待つ場面が多い選手です。
このため、距離を保てる相手には圧倒的に強いものの、ガルシアのように一気に踏み込み、予想しにくい角度から強打を放つ選手には危険が生まれます。
2026年5月4日に公開されたザ・リング誌のパウンド・フォー・パウンドランキングでは、ヘイニーは8位に評価されました。
P4Pは、階級差を取り除いた場合に誰が最も優れているかを考える評価です。
公式な統一基準はなく、媒体によって順位が異なる点には注意してください。
ヘイニーが高く評価される理由は、単純なKO数ではなく、ライト級4団体統一と世界3階級制覇、さらにカンボソス、ロマチェンコ、プログレイス、ノーマンらに勝利した実績です。
現在の主戦階級は147ポンドのウェルター級で、WBO世界王者です。

同じく守備と距離管理に優れた選手として注目されるのが、シャクール・スティーブンソンです。
両者の違いが気になる人は、シャクール・スティーブンソンの戦績とスタイルもあわせて読むと比較しやすいですよ。

◆TAKUの実力評価
5-3. 直近の試合結果と今後
デビン・ヘイニーの直近の試合は、2025年11月22日に行われたブライアン・ノーマン・ジュニア戦です。
ヘイニーは無敗のWBO世界ウェルター級王者ノーマンに判定勝利し、世界3階級制覇を達成しました。
現在、最も現実的な次戦候補は、WBOランキング1位のキーショーン・デービスです。
WBOの王者情報では、ヘイニーの次期指名挑戦者としてキーショーン・デービスが示されています。
WBO側から正式な交渉指令が出れば、両陣営には一定期間の交渉期限が設けられ、合意できない場合は入札へ進む可能性があります。
キーショーンは速いジャブ、踏み込み、連打を持つ実力者で、ヘイニーにとって簡単な相手ではありません。
また、シャクール・スティーブンソンとの対戦も話題になっています。
両者はともに守備と距離管理を得意としており、実現すれば非常に高度な技術戦になるでしょう。
ただし、シャクールはスーパーライト級、ヘイニーはウェルター級を主戦場としているため、契約体重や報酬など多くの条件をまとめる必要があります。
ライアン・ガルシアとの再戦も、依然として注目度の高いカードです。
2026年9月5日にラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催する構想が一時伝えられましたが、2026年6月26日時点では、正式な対戦カードとして確定したと断定できる段階ではありません。
さらに、ジャーボンテイ・デービス陣営から接触があったとヘイニー側が示唆しています。
ジャーボンテイはライト級を中心に戦ってきた選手のため、実現には階級や契約体重の調整が必要です。
それでも米国ボクシング界を代表する人気選手同士だけに、興行規模では非常に大きな試合になるでしょう。

ジャーボンテイの戦い方や現在地は、ジャーボンテイ・デービス対ラモント・ローチ戦の分析で詳しく解説しています。

現時点の次戦候補
最も優先度が高いのはWBO指名挑戦者キーショーン・デービスです。
そのほか、ライアン・ガルシア、シャクール・スティーブンソン、ジャーボンテイ・デービスとの大型試合が候補として取り上げられていますが、正式発表までは未決定情報として見る必要があります。
5-4. デビン・ヘイニーの戦績に関するよくある質問(FAQ)
- デビン・ヘイニーの戦績は?無敗ですか?
-
2026年6月26日時点の公式戦績は34戦33勝15KO、0敗、1無効試合です。公式記録上は無敗ですが、ライアン・ガルシア戦では当初判定負けとなり、後に薬物違反を理由として無効試合へ変更されています。
- デビン・ヘイニーのKO率は何%ですか?
-
33勝のうち15勝がKO・TKOのため、勝利数に占めるKO率は約45.5%です。全34試合を基準にすると約44.1%になります。ヘイニーはKOよりも判定で確実に勝つ試合が多い選手です。
- ライアン・ガルシア戦はどちらが勝ったのですか?
-
試合当日はガルシアが3度のダウンを奪い、多数決判定で勝利しました。しかし試合後に禁止薬物オスタリンが検出され、結果は無効試合へ変更されています。そのため、公式記録では両者に勝敗が付きません。
- デビン・ヘイニーは何階級制覇していますか?
-
ライト級、スーパーライト級、ウェルター級の世界3階級制覇王者です。ライト級ではWBAスーパー、WBC、IBF、WBOの主要4団体を統一し、現在はWBO世界ウェルター級王座を保持しています。
- デビン・ヘイニーの次戦は誰ですか?
-
2026年6月26日時点では、WBOランキング1位のキーショーン・デービスが指名挑戦者として最も有力です。ライアン・ガルシア、シャクール・スティーブンソン、ジャーボンテイ・デービスとの対戦も話題ですが、正式発表前の情報は未決定として確認してください。
- ヘイニーが過去に獲得した「フランチャイズ王者」とは何ですか?
-
WBC(世界ボクシング評議会)が独自に設けた特別な王座ステータスです。2019年に正規王者ロマチェンコがこの称号を与えられたことで、暫定王者だったヘイニーが自動的に正規王者に昇格しました。この経緯から、当時は「メールで通知されただけの王者(Email Champion)」と揶揄されることもありました。
- ガルシア戦での体重超過(体重オーバー)はどれくらいでしたか?
-
ガルシアはスーパーライト級の上限(140ポンド)に対して、前日計量で143.2ポンドを記録しました。3.2ポンド(約1.45kg)の大幅な超過となったため、ガルシアが勝利しても王座は獲得できないという条件で試合が決行されました。
- デビン・ヘイニーのボクシングスタイルを一言で表すと?
-
徹底した「アウトボクシングと距離の支配」です。強力な左ジャブとステップワークで相手の侵入を防ぎ、危険な距離に入られたらすぐにクリンチで流れを切ることで、被弾を最小限に抑えながらポイントを稼ぐ戦い方を得意としています。
5-5. デビン・ヘイニーの戦績まとめ
- 公式戦績は34戦33勝15KO、0敗、1無効試合
- 公式記録上は無敗だがガルシア戦では3度ダウン
- ライト級では主要4団体統一王者を達成
- ライト級、スーパーライト級、ウェルター級の3階級制覇
- 現在はWBO世界ウェルター級王者
- ザ・リング誌のP4P評価ではトップ10入り
- 次戦はキーショーン・デービスとの指名戦が有力
5-6. 🔥 次戦のメガマッチをリアルタイムで目撃するために
デビン・ヘイニーの次戦は、無敗の指名挑戦者キーショーン・デービスとの防衛戦、あるいはシャクール・スティーブンソンやジャーボンテイ・デービスとの「P4Pトップ前線のメガマッチ」が期待されています。
これらの海外ビッグマッチは、日本では直前になってDAZN、WOWOWでの生中継が正式発表されるケースがほとんどです。
「発表されてから慌てて登録したら、ログインや決済で手間取ってメインカードのゴングに間に合わなかった…」というのは、ボクシングファンにとって最大の悲劇。
今のうちに主要な配信サービスのラインナップを確認し、アカウントを準備しておくことを強くおすすめします。
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あなたも世界3階級制覇王者ヘイニーの「無敗記録の続き」を、リアルタイムの映像で目撃しませんか?
デビン・ヘイニーは、豪快なKOで試合を終わらせる王者ではありません。
相手との距離を測り、危険を避け、ジャブを積み重ね、12ラウンドを自分の流れで進める。
そこにヘイニーの強さがあります。
一方で、ガルシア戦では左フックへの弱さと、予想外の展開に対応する難しさも見せました。
あなたは、相手を倒して勝つ王者と、相手の攻撃を封じて勝つ王者のどちらに魅力を感じますか?
次戦でキーショーン・デービスのような若く速い挑戦者と向き合ったとき、ヘイニーの無敗記録が守られるのか。
それとも新しいスターが王座を奪うのか。
ウェルター級での次の一戦に注目しましょう。

【記事の正確性・情報更新に関する注記】
- 本記事に掲載している戦績データ(34戦分)は、公式データベース(BoxRec等)の記録と照合し、2026年6月26日時点の情報を基準に作成しています。
- ドーピング違反に伴う試合結果の変更(無効試合への変更)については、管轄アスレチックコミッション(NYSAC)の公式裁定事実のみを記載しており、薬物と試合パフォーマンスの因果関係について推測するものではありません。
- 次戦の対戦相手や開催日程に関する言及は、認定団体の公式ランキングおよび交渉指令に基づく「候補・指名段階」の情報を含みます。正式な試合決定はプロモーターの公式発表をご確認ください。

