『EPiC エルヴィス・プレスリー』の見どころと収録曲を解説

白いステージ衣装でマイクを握るエルヴィスのライブ写真を背景に、「EPiC」「エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート」と日本語のキャッチコピーを重ねた正方形の紹介画像。

こんにちは、ジェネレーションBのTAKU です。

エルヴィス・プレスリーの新しい映像作品と聞いて、「昔のライブ映像をきれいにして、名場面をつないだ作品なのかな」と思った人もいるでしょう。

私も最初に作品の成り立ちを追ったとき、そこが一番気になりました。

しかし、『EPiC/エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』は、単純なベスト映像集とはかなり違います。

バズ・ラーマンが『エルヴィス』制作時に発掘した未公開素材を含む膨大なアーカイブを使い、ライブ、舞台裏、エルヴィス自身の言葉、音楽を一本の新しい体験として組み直した作品です。

日本では2026年5月に劇場公開され、7月8日からデジタル配信がスタート。2026年11月25日にはBlu-rayとDVDが発売予定です。

つまり今は、「映画を観た人が手元に残すか」「見逃した人がどの形で観るか」を考えるタイミングなんですよ。

この記事でわかること

先に私の結論です。

『EPiC』を初めて観るなら、私は Blu-ray を選びます。

理由は単純に「画質がいいから」ではありません。

この作品は、エルヴィスの目線、汗、口元、身体の揺れ、観客との距離まで含めてライブの説得力が生まれる作品だからです。

一方、音源として繰り返し楽しみたいなら、日本盤サウンドトラックCD もかなり相性がいいです。

曲数についても先にひとつ。 映画本編で使われる「70曲以上」と、サウンドトラックの「27トラック」は別の数字です。映画の全使用曲を1枚のCDで網羅するわけではありません。

目次

1. EPiC はどんな作品か

まず知っておきたいのは、『EPiC』がエルヴィスの生涯を最初から順番に説明する普通の伝記作品ではないことです。

中心にあるのは、やはりステージ上のエルヴィス。

そこへ過去の映像、舞台裏、インタビューなどを重ね、今目の前でエルヴィスが歌っているような感覚を作っています。

1-1. 2022年版『エルヴィス』の延長線

監督は、2022年公開の映画『エルヴィス』を手掛けたバズ・ラーマンです。

ただし今回は、俳優がエルヴィスを演じるのではありません。

画面にいるのは、本物のエルヴィス・プレスリーです。

バズ・ラーマンは『エルヴィス』制作の過程で発掘された 60 時間以上に及ぶ未公開フィルムを含む素材を使い、2 年以上をかけてレストアと再構成を進めたと国内商品紹介では説明されています。

ここが大きい。

伝記映画では、どうしても「エルヴィスという人物を説明する」作業が必要になります。

しかし『EPiC』では、説明より先にエルヴィス本人が出てくる。

ロックは、理屈より先に音と姿で納得してしまう瞬間があります。

この作品は、そこを狙った映画だと私は思います。

1-2. 未公開素材を再構成

赤い照明のライブ会場で白い衣装のエルヴィスが腕を広げている。左側に「60時間→1本」、右側に約60時間の発掘映像と音声を再構成した制作経緯が白い文字で示されている。
約60時間規模の発掘アーカイブを再編集し、映画として組み直した作品。

アーカイブ作品という言葉から、古い映像を年代順に並べた作品を想像するかもしれません。

でも、それだけではありません。

ラスベガスでの公演を中心としたパフォーマンス、ツアー映像、私的な素材、インタビュー音声などを組み合わせ、一本の「現在進行形のコンサート」のように見せていきます。

だから、史料を見る感覚より、ステージの中へ入っていく感覚のほうが近い。

エルヴィスを研究する映画であると同時に、もう一度エルヴィスのライブを成立させようとする映画でもあるんですね。

日本では 2026年5月15日に IMAX で先行上映され、5月22日から通常版が公開されました。

本編は 97 分です。

公式の作品紹介では、1970年代初頭のラスベガス公演や全米ツアー、リハーサル、記者会見などが素材になったとされています。1970年の映像だけを通して見せる作品ではなく、複数の時期の記録を編集している点は、あらかじめ理解しておきたいところです。

なお発掘素材の量は、国内の発売元資料では「60時間以上」、映画公式サイトでは「59時間」と表現が異なります。この記事では、約60時間規模のアーカイブとして扱います。

2. ただの再編集ではない理由

ここが『EPiC』を見るうえで一番大事だと思います。

古い映像を高画質化すれば、それだけで新作になるわけではありません。

本当に問われるのは、「今なぜ、この映像をもう一度見るのか」です。

2-1. 伝説より人間が前に出る

白い衣装と赤いスカーフのエルヴィスが観客へ手を伸ばす背景に、「博物館の展示品から、一人の歌い手へ。」の見出しと伝説のイメージ、ライブ中の表情や動きを対比した文字がある。
巨大なスター像だけでなく、観客やバンドに向き合う歌手としての姿が見どころ。

エルヴィスには、どうしても巨大なイメージがついて回ります。

キング・オブ・ロックンロール。

白いジャンプスーツ。

ラスベガス。

腰を振る若きスター。

世界的な人気。

どれも間違いではありません。

ただ、それだけを並べると、エルヴィスが博物館の中の人になってしまうんですよ。

『EPiC』が面白いのは、その巨大な看板の下から一人の歌手としてのエルヴィスを引っ張り出しているところです。

冗談を言う。

曲の途中で表情が変わる。

バンドの音を聞いて次のフレーズへ入る。

観客の反応を見て、一瞬だけ間を変える。

こうした小さな動きが積み重なって、「伝説だから凄い」のではなく、「この人はステージ上で本当に凄かった」と分かってくる。

私は、そこにこの作品の意味があると思います。

2-2. 編集そのものが演出になる

ここで、バズ・ラーマンを知らない人のために少し説明しておきます。

バズ・ラーマンは、『ムーラン・ルージュ』『華麗なるギャツビー』、そして 2022年の『エルヴィス』などを手掛けたオーストラリア出身の映画監督です。

彼の作品は、現実を淡々と記録するというより、音楽、派手な色彩、速い編集、時代をまたぐような大胆な演出を重ねて、観客を一気に映画の中へ引き込むタイプです。

2022年の『エルヴィス』を思い浮かべてもらうと分かりやすく、昔の出来事を博物館の展示のように見せるのではなく、エルヴィスの熱狂を現代の観客にも体感させる作りでした。

つまり、バズ・ラーマンの作品なので、『EPiC』にも静かな資料映画とは違うテンポがあります。

映像と音楽を大胆につなぎ、昔のフィルムを「過去の記録」として遠くから眺めるのではなく、エルヴィスが今そこで歌っているような距離まで引き寄せてくる。

人によっては、もっと一つのコンサートを最初から最後まで見せてほしいと感じるでしょう。

そこは好みが分かれるところです。

昔のライブ映像を無加工に近い形でじっくり観たい人には、『EPiC』の編集は少し忙しく感じる可能性があります。

これは完全な記録映像ではなく、バズ・ラーマンが過去の素材を使って、新しい一本の映画へ組み直した作品だからです。

逆に、エルヴィスを昔から知っている人ほど、「知っている映像なのに、今までとは違って見える」という感覚が面白くなるはずです。

3. 最大の見どころは声と身体

白いジャンプスーツのエルヴィスがマイクを掲げて踊る姿に、「視線。汗。マイクとの距離。」の大きな見出しが重なる。息継ぎや口の開き方、リズムに合わせた身体の動きが箇条書きで記されている。
声だけでなく、マイクとの距離や息継ぎに注目すると歌い手の技術が見えてくる。

派手なのは衣装です。

最初に目を奪われるのも、当然エルヴィスの動きでしょう。

でも、私はこの作品を見るなら、そこだけで終わってほしくありません。

一番聴いてほしいのは声です。

私はバンドでボーカルをやってきたので、歌手を見るとどうしても「どこで息を取ったか」「語尾をどう処理したか」「リズムの前に出たか後ろへ置いたか」が気になります。

エルヴィスは、この部分が異常にうまい。

3-1. 「Tiger Man」の切れ味

『Tiger Man』のような曲では、きれいに旋律を歌うことより、言葉をリズムへぶつける力が前へ出ます。

声を長く伸ばして聴かせるのではなく、短く切り、次のビートへ身体ごと入っていく。

歌っているのに、打楽器のようでもある。

これがエルヴィスのロックンロールの強さです。

音程が正確だから凄いという話ではない。

声の頭をどこへ置くかで、バンド全体の速度まで変わったように感じさせるんですよ。

3-2. 「ふられた気持ち」の深さ

一方、『You’ve Lost That Loving Feeling』ではまったく違う顔になります。

低い位置から声を出し、言葉を押し切らず、少し後ろへ引く。

そして大きく歌う場所では母音を開いて、声の太さを一気に前へ出す。

ここが面白い。

エルヴィスというと豪快な歌手だと思われがちですが、実際には声を出さない瞬間の使い方がうまい歌手です。

全部を 100 %で歌わないから、大きく出した一声が効く。

3-3. ゴスペルで声が変わる

『How Great Thou Art』まで来ると、さらに別のエルヴィスが見えてきます。

ロックンロールのスターというより、ゴスペルを身体に入れて育った歌手の顔です。

低い声から入り、曲の高まりと一緒に胸から押し上げる。

そこで声量だけを上げるのではなく、母音の開き方まで変わっていく。

こういう歌を聴くと、エルヴィスを「ロックンロールを発明した人」という一行だけで説明することが、いかに乱暴か分かります。

3-4. 「Suspicious Minds」の押し引き

そして『Suspicious Minds』。

有名曲なので、メロディだけなら知っている人も多いでしょう。

ただライブでは、エルヴィスが曲の上に乗るのではなく、曲そのものを押したり引いたりしている感覚があります。

語尾を伸ばすところ。

逆に突然切るところ。

バンドへ身体を預けるところ。

観客へ向かって声を飛ばすところ。

こうした切り替えがあるから、何度も繰り返されるフレーズが単調になりません。

◆TAKU のひとこと

エルヴィスは「昔のスター」だと思って映像を見ると、たぶん驚きます。
今のロックボーカルがやっている、マイクとの距離、声を割る場所、リズムへ言葉を突っ込む感覚を、ずっと前に身体でやっているんですよ。
私はそこを見てほしいです。

もう一つ面白いのがカバー曲の扱いです。ビートルズの『Something』、サイモン&ガーファンクルの『Bridge Over Troubled Water』など、原曲の作者やジャンルが違っても、声の重心を変えて自分のステージへ持ち込む。単に何でも歌えるという意味ではありません。曲をエルヴィスの言葉に変えてしまう力があるんです。

4. 収録曲は 27 トラック

『EPiC』にはオリジナル・サウンドトラックも用意されています。

CD・デジタル版は全 27 トラック。

単なる有名曲集ではなく、「EPiC Version」として再構成された音源、新しいリミックス、メドレーなどが含まれています。

No.収録曲
1Can’t Help Falling In Love (EPiC Intro)
2Also Sprach Zarathustra / An American Trilogy(EPiC Version)
3That’s All Right (EPiC Version)
4Tiger Man (EPiC Version)
5Wearin’ That Night Life Look
6Hound Dog(EPiC Version)
7Polk Salad Annie (EPiC Version)
8You’ve Lost That Loving Feeling (EPiC Version)
9Little Sister / Get Back (EPiC Version)
10Burning Love (EPiC Version)
11Never Been To Spain (EPiC Version)
12Love Me (Jamieson Shaw Remix)
13I Can’t Stop Loving You (EPiC Version)
14Are You Lonesome Tonight? (EPiC Version)
15Always On My Mind (EPiC Version)
16How Great Thou Art(EPiC Version)
17Oh Happy Day (EPiC Version)
18A Big Hunk O’ Love (EPiC Version)
19Bridge Over Troubled Water (EPiC Version)
20In The Ghetto (Jamieson Shaw Remix)
21Walk A Mile In My Shoes (EPiC Version)
22Suspicious Minds (EPiC Version)
23Bring The Curtain Down (EPiC Outro)
24Can’t Help Falling In Love (EPiC Version)
25American David (EPiC Version)
26A Change Of Reality (Do You Miss Me?)
27Don’t Fly Away (PNAU Remix)

曲順・表記はソニーミュージックの国内盤公式リスト(SICP-6768)を基準にしています。なお「EPiC Version」は本作向けの音源編集・ミックスを示すもので、エルヴィス本人の新録音という意味ではありません。

4-1. 27 曲と映画の曲数は別

ここは少し注意してください。

サウンドトラックが 27 トラックだからといって、映画の中で使われる音楽が 27 曲だけという意味ではありません。

国内の映像ソフト発売元は、映画本編で70曲以上の音楽・楽曲断片が使われると紹介しています。ビートルズの『Something』をエルヴィスがリハーサルで歌う場面も、その一例です。

映画では短い引用やメドレー、場面をつなぐ音楽も使われるため、映画内の使用曲とサウンドトラックの曲数は分けて考えたほうがいいでしょう。

逆に言えば、サウンドトラックは映画で鳴った音を全部保存する商品ではなく、一本のアルバムとして聴ける 27 トラックへまとめた作品です。

4-2. 前半はロックンロール

前半で面白いのは、『That’s All Right』『Tiger Man』『Hound Dog』『Polk Salad Annie』へ進む流れです。

若い頃のヒット曲をただ順番に並べているわけではありません。

エルヴィスの身体性が強く見える曲をつないでいるので、「ロックンロールの人」という基本形が一気に分かります。

特に『Polk Salad Annie』まで来ると、初期の軽快なロカビリーとは違い、リズム隊の重さ、ブラックミュージックへの接近、ショーとしてのスケールが一つになってきます。

4-3. 後半で歌手の幅が出る

赤いステージ照明の中で白い衣装のエルヴィスが歌う背景に、「27トラックが証明する、声の多様性。」と表示。Tiger Manなど4曲の歌唱スタイルを金色と白の文字で比較している。
『Tiger Man』から『How Great Thou Art』まで、曲ごとに異なる声の使い方が魅力。

私は後半のほうが、エルヴィスという歌手の深さは分かりやすいと思っています。

『Always On My Mind』『How Great Thou Art』『Bridge Over Troubled Water』『In The Ghetto』。

ここまで来ると、単純なロックンロール歌手ではありません。

ポップス、ゴスペル、ソウル、バラード。

曲のジャンルが変わるたびに、声の当て方そのものを変えていく。

だから 27 曲を続けて聴く意味があります。

ヒット曲をつまみ食いするより、エルヴィスが何種類の声を持っていたかが見えてくるからです。

5. Blu-ray と DVD の違い

では、映像作品を手元へ置くならどれを選ぶか。

2026年10月21日現在、日本盤Blu-rayとDVDはともに2026年11月25日発売予定。発売元ハピネットの2026年7月22日発表で確認できます。

メーカー希望価格はBlu-rayが6,600円、DVDが5,500円(税込)。

どちらも三方背ケースと 8 ページのブックレットが予定されています。

赤い背景のエルヴィスのアップの下に、Blu-ray、DVD、デジタル配信、CDの4形式を比較した表が配置される。各形式について向いている人と特徴が白・金色の文字で説明されている。
映像を保存するか、配信で観るか、音源を聴くかで選ぶ形式は異なる。
項目Blu-rayDVD
発売予定日2026年11月25日2026年11月25日
規格品番UNXF-1062UNBF-1062
本編97 分97 分
予定価格6,600円5,500円
封入仕様三方背ケース・ 8P ブックレット三方背ケース・ 8P ブックレット
向いている人映像をしっかり残したい人価格と再生環境を優先する人

※発売日・価格・封入仕様は2026年10月21日確認の発売元情報です。販売店ごとの予約価格・在庫や仕様は変動するため、購入前に販売店でご確認ください。

5-1. 初めて買うなら Blu-ray

私なら Blu-ray です。

「新しい規格だから上」という単純な話ではありません。

『EPiC』は顔のアップ、ステージの照明、衣装、観客、古いフィルム特有の質感まで含めて作られた映像作品です。

だから、映像の情報量が作品の価値へ直接つながります。

特にエルヴィスの歌をじっくり見るなら、口元が重要です。

どこで息を吸うのか。

マイクから顔を離す瞬間。

声を張る前に口をどこまで開くのか。

歌い手を見る面白さは、こういう細部なんですよ。

ここまで読んで「Blu-ray と DVD のどちらを買えばいい?」と迷うなら、私は Blu-ray から選びます。

ただし再生機器が DVD のみなら、無理に環境まで買い替える必要はありません。

Amazon や楽天で『EPiC/エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』Blu-ray / DVD の販売価格と在庫を比較してから決めるのがいいでしょう。

なお「4Kでレストア」と「家庭向けに4K UHDディスクが発売される」は別の話です。現在、国内発売が案内されているのはBlu-rayとDVD。4K UHD版が同日に発売されると解釈しないようにしてください。

映像の細部を見直すなら、再生環境に合う版を

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5-2. DVD を選ぶ理由

DVD にも明確な利点があります。

まず、再生できる機器が多いこと。

そしてメーカー価格ではBlu-rayより1,100円低く設定されています。

「映像をコレクションとして最高の状態で持ちたい」というより、「家で普通に作品を観られれば十分」という人なら、DVD でも目的は果たせます。

大事なのは、Blu-ray を買うことそのものではありません。

自分の再生環境でちゃんと観ることです。

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5-3. 7月からデジタル配信

さらに、物理メディアを待つ必要がない人にはデジタルという選択があります。

日本では 2026年7月8日からデジタルプレミア配信のセルとレンタルが始まりました。

一度観てから Blu-ray を買うか決めたい。

収納場所を増やしたくない。

そういう人には合理的です。

逆に、エルヴィスを長く手元へ残したいなら、配信権やサービスの変更に左右されないディスクには別の意味があります。

この作品は、私は「一度観て終わる映画」より、歌を見直すために何度も戻るタイプだと思います。

たとえばPrime Videoの作品ページには、2026年10月21日現在、レンタルとデジタル購入が案内されています。Prime会員なら追加料金なしの見放題作品、という意味ではありません。 表示料金や利用条件は、注文確定前に必ず確認してください。

6. サントラ CD を買う意味

映像が主役の作品なのに、CD まで必要なのか。

これは当然出てくる疑問です。

代表曲だけ聴くなら、必ずしも CD は必要ありません。

しかし『EPiC』の場合、映画用に再構成された音をアルバムとして続けて聴けるところに価値があります。

6-1. 日本盤 CD は 1 枚で 27 曲

日本盤オリジナル・サウンドトラックは 2026年4月22日に発売されています。

バズ・ラーマンのライナー翻訳、日本盤用に萩原健太が書いた解説、歌詞・対訳が付属します。

ここは日本盤を選ぶ理由として分かりやすいですね。

英語の情報を追わなくても、作品の背景へ入れる。

しかも曲順は映画の雰囲気を踏まえて作られているので、普通のベスト盤とは聴こえ方が違います。

『Hound Dog』だけ聴く。

『Suspicious Minds』だけ聴く。

それでももちろん格好いい。

ただ、『EPiC』で面白いのは、そこではありません。

ロックンロールからソウル、バラード、ゴスペルへ移っていくことで、エルヴィスという歌手の幅が一枚の中で見えてくること。

その意味では、これはベスト盤より「エルヴィスの声のドキュメンタリー」に近いアルバムだと思います。

映像を観て「この歌を音だけでも繰り返したい」と思った人には、日本盤サウンドトラックCD が次の選択肢です。

日本盤の曲目と解説の仕様は、ソニーミュージックの公式商品案内で確認できます。映画に登場するすべての楽曲がCDに収録されるわけではないので、曲目表を確認してから選ぶのがおすすめです。

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7. どんな人に向いているか

白い衣装のエルヴィスがギターを持ち観客へ腕を伸ばすステージ写真に、「年表は不要。誰のためのEPiCか。」の見出しが重なる。初心者と長年のファンの楽しみ方を左右2列で比較している。
初めてエルヴィスを見る人にも、長年のファンにも、それぞれ異なる発見がある。

『EPiC』は、エルヴィスのファンだけが見る作品ではありません。

むしろ、「名前と代表曲くらいしか知らない」という人ほど入口として面白いかもしれません。

7-1. 初めてエルヴィスを見る人

エルヴィスをこれから知りたい人にとって、一番の利点は、歴史の勉強から入らなくていいことです。

1954 年に何が起きた。

1956 年に何枚売れた。

何本の映画に出た。

もちろん、そうした歴史は重要です。

でもロックに入るとき、最初から年表を覚える必要なんてありません。

まず歌っている姿を見る。

格好いいと思う。

声が気になる。

そこから歴史を知ればいい。

その順番で十分です。

7-2. 昔からのファンにも向く

逆に、昔からエルヴィスを知っている人には「知っている素材がどう変わって見えるか」という楽しみがあります。

レストアや編集によって情報が増えれば、以前は気づかなかった表情や舞台上の関係が見えてくることがあります。

ただし、ここで「新しいから正しい」と考える必要はありません。

当時のライブ映画や旧映像作品には、その時代の編集、画質、音の距離感があります。

『EPiC』はそれを置き換える作品ではなく、同じ素材を現代から見直す別の入口だと考えたほうが自然です。

7-3. 合わない人もいる

一方で、すべてのエルヴィスファンに勧めればいいとは思いません。

ひとつの公演を最初から最後までノーカットに近い形で観たい人。

年代順に事実を追う本格ドキュメンタリーを期待する人。

編集を極力抑えた資料映像を求める人。

こういう人は、『EPiC』の演出そのものが気になる可能性があります。

『EPiC』は「エルヴィスの決定版資料集」ではありません。

バズ・ラーマンがアーカイブを使って作った、一つの作品です。

そこを理解して買ったほうが、期待外れになりません。

8. 『EPiC』に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 未公開フィルムは、本当に地下の岩塩坑から発見されたのですか?

A. 本当です。しかも、見つかった素材は約59時間分に及びました。

アメリカ・カンザス州の地下岩塩坑には、映画会社がフィルムを保管する施設があります。湿気などから貴重なフィルムを守るためです。

バズ・ラーマン監督のチームは、そこで長く眠っていたエルヴィスのコンサート映像を発見しました。

まるで映画『インディ・ジョーンズ』のような話ですが、これが『EPiC』誕生のきっかけだったのです。

Q2. 発見されたフィルムから「お酢の匂い」がしたというのは本当?

A. 本当です。監督自身が、フィルムから酢のような匂いがしたと語っています。

これは古いフィルムの劣化によって起こる「ビネガーシンドローム」と呼ばれる現象です。

発見されたフィルムは、永久に保存できる状態ではありませんでした。

つまり『EPiC』は、単に懐かしい映像を美しくした映画ではなく、失われかけていたロック史の貴重な記録を救い出した作品でもあるのです。

Q3. 1曲の途中で、別々のコンサート映像がつながっていることがある?

A. はい。同じ曲を演奏した複数の場面を、ひとつのパフォーマンスのようにつなぐ編集が使われています。

異なる公演の映像を組み合わせながら、歌声と口の動きが自然につながるよう調整されています。

そのため『EPiC』は、ある日のコンサートを最初から最後まで記録した作品ではありません。

エルヴィスの最高の瞬間を再構成した映画なのです。衣装や表情、バンドの配置などに注目して観ると、編集の工夫が見えてくるかもしれません。

Q4. エルヴィスの口の動きと音声を合わせるだけで、2年もかかったのですか?

A. はい。監督によると、技術担当者が約2年をかけて音と映像を同期させました。

発見された映像には、必ずしも対応する音声がそろっていたわけではありません。

別に保存されていた磁気テープなどから音を探し出し、エルヴィスの唇の動きを確認しながら、映像と合わせていったのです。

歌い手の立場からすると、ここは実に興味深いところ。言葉の入り方や息を取る瞬間まで自然に見せるには、相当な精度が求められます。

あの迫力あるステージの裏には、気の遠くなるような修復作業があったわけです。

Q5. 『EPiC』は「初来日公演」と宣伝されていますが、エルヴィスは日本で歌ったことがある?

A. いいえ。エルヴィスは生前、日本でコンサートを行ったことがありません。

実際の公演活動はアメリカとカナダに限られ、日本のステージに立つ夢は実現しませんでした。

だからこそ、日本公開時には『EPiC』が時空を超えた「初来日公演」として紹介されたのです。

もちろん実際に来日したわけではありません。それでも、日本のスクリーンでエルヴィスの歌声と姿を体感できる。

生前には叶わなかったステージを、映画という形で届ける。そこにも、この作品ならではのロマンがあります。

9. まとめ|伝説の向こうにいる、一人の歌い手

「キング・オブ・ロックンロール」。

この肩書きは、エルヴィスの偉大さを表すには便利です。しかし、あまりにも偉大な名前になってしまったことで、かえって見えなくなったものもあるのではないでしょうか。

私は、そこが気になります。

どんなに才能があっても、ステージに立てば観客との勝負です。昨日の成功が、今日の成功を保証してくれるわけではありません。

これは、自分もバンドで歌ってきたからこそ感じることです。

『EPiC』は、エルヴィスの伝説をもう一度飾り立てる映画であると同時に、その肩書きを取り払ってみる映画でもあると思います。

もちろん、スクリーンに映るのは、バズ・ラーマンが選び抜き、編集したエルヴィスです。彼のすべてではありません。

だからこそ、この映画だけでエルヴィスを知ったつもりにはなりたくない。

むしろ、もっと古い音源を聴き直したくなる。別の時代のステージも観たくなる。彼が何を受け継ぎ、何を変えたのかを確かめたくなる。

一本の映画を観終えたところから、もう一度ロックンロールの歴史を辿り直したくなる。

そんな作品には、単なる懐古趣味を超えた価値があります。

そして、私自身にも一つの問いが残ります。

もし今、自分がマイクを握るなら、どこまで一曲に本気になれるだろうか。

半世紀も前の歌手に、そんなことを考えさせられる。

それだけでも、エルヴィスはまだ十分に現役なのだと思います。

金色のステージ照明に照らされ、白い衣装を着たエルヴィスの後ろ姿を背景に、「伝説の肩書きは、もういらない。」と表示。ステージでの覚悟を語る文章と映画名を下部に配した画像。
偉大な肩書きよりも、毎回のステージに向き合う一人の歌い手として見つめたい。

※作品の最新情報は映画公式サイト、Blu-ray・DVDの仕様は発売元の発表、CDの曲目はソニーミュージック公式情報を参照しています。

位置(見出し/直前文)対象商品枕詞とCTA案扱い
「5-1. 初めて買うなら Blu-ray」末尾/「Amazon や楽天で『EPiC/エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』Blu-ray / DVD の販売価格と在庫を比較してから決めるのがいいでしょう。」直後国内盤Blu-ray UNXF-1062/DVD UNBF-1062「映像の細部を見直すなら、再生環境に合う版を」/「Blu-ray・DVDの価格を比較する」主CTA・1回。既存のアフィリエイトURLは原稿に無いため、取得後に設置
「6-1. 日本盤 CD は 1 枚で 27 曲」末尾/「映画に登場するすべての楽曲がCDに収録されるわけではないので、曲目表を確認してから選ぶのがおすすめです。」直後日本盤サウンドトラックCD SICP-6768「映像とは別に、声を繰り返し聴くなら」/「日本盤CDの収録曲・販売情報を確認する」主CTA・1回。架空のアフィリエイトURLは作らない
「5-3. 7月からデジタル配信」/「そういう人には合理的です。」直後映画の都度課金デジタル視聴「購入を決める前に本編を観たいなら」/「レンタル・購入の条件を確認する」補助CTA・1回。記事にPrime Video公式作品リンク追加済み(非アフィリエイト)
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この記事を書いた人

はじめまして!
\ ブログ「ジェネレーションB」管理人の「TAKU」です /
今年で還暦を迎える50代後半、ブロガーとして活動しています。
これまでの人生で培ってきた情熱をベースに、大人が本気で熱中できる2つのテーマに絞って情報を発信中です。

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