【完全版】ロン・ウッドのアルバム全曲解説

ギターを持つロン・ウッド風の人物と「完全版:ロン・ウッド名盤案内」の文字を組み合わせた記事冒頭用画像

こんにちは。ジェネレーションB 、運営者の「TAKU」です。

俺自身、「Junky Merry」というバンドでマイクを握って音を合わせているからこそ痛感するんですが、ロン・ウッドのギターって単に「テクニックが凄い」んじゃなくて、周りの音と絡み合ったときの「グルーヴの生み出し方」がズルいくらい最高なんですよね。

ロン・ウッドのギターは技巧よりもグルーヴが魅力であることを示す解説画像
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ロン・ウッドのアルバム全曲解説を探しているあなたは、ロニー・ウッドのソロアルバム、Ron Woodの全曲解説、ロン・ウッドのおすすめアルバム、ロニー・ウッドのディスコグラフィまで、まとめて知りたいのではないでしょうか。

この記事でわかること

  • ロン・ウッドの主要ソロアルバム全7作の流れ
  • 初心者が最初に聴くべき名盤の選び方
  • 各アルバムの全曲ごとの聴きどころ
  • ストーンズやフェイセズ人脈との関係

ロン・ウッドのソロアルバムを聴くメリット・デメリット

ロン・ウッドのソロアルバムを聴くメリットと注意点を左右に分けて整理した画像
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全曲解説に入る前に、ロン・ウッドのソロ作品を深掘りすることのメリットとデメリットを整理しておきましょう。

メリット

ストーンズのサウンドの秘密がわかる: なぜストーンズにロンのギターが必要なのか、そのルーズで粘り気のあるグルーヴの正体が理解できます。
豪華な参加ミュージシャンとのセッションを楽しめる: ミックやキースをはじめ、ジョージ・ハリスン、ボビー・ウーマックなど、ロック/ソウル史に残るレジェンドたちのリラックスした名演が聴けます。
ルーツ音楽への深いリスペクトに触れられる: ロックンロール、R&B、ブルースに対するロンの深い愛情と解釈を直接味わうことができます。

デメリット

整った完成度を求めると肩透かしを食う: 勢いやジャム・セッションの空気をそのままパッケージしたような曲も多く、緻密に計算されたポップスに慣れているとラフすぎると感じるかもしれません。
入手困難な盤がある: 一部のアルバム(特に90年代〜2000年代の作品)は、時期によってストリーミング配信がされていなかったり、CDが廃盤になっていて高価だったりする場合があります。

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目次

1. ロン・ウッド初期ソロアルバム全曲解説(1974〜1981年)

まずは、ロン・ウッドのソロアルバム全体をざっくりつかんでいきましょう。

いきなり全曲に入るより、どの時期にどんな作品を出していたのかを押さえると、曲ごとの魅力がかなり見えやすくなります。

1-1. ソロアルバム全7作の一覧

ロン・ウッドのソロアルバム全7作を1974年から2010年まで時系列で整理した画像
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ロン・ウッドの個人名義による主要スタジオアルバムは、1974年の『I’ve Got My Own Album to Do』から2010年の『I Feel Like Playing』までの全7作として整理すると、とてもわかりやすいです。

ポイントは、単なるソロ作ではなく、フェイセズ時代、ストーンズ加入前後、90年代以降の復帰作、ブルース回帰という流れが、それぞれのアルバムに出ていること。

ロンは派手な技巧派というより、仲間と鳴らすグルーヴの中で真価を発揮するタイプなんですよね。

アルバム位置づけ
1974年I’ve Got My Own Album to Do / 俺と仲間初ソロ。フェイセズ、ストーンズ、ジョージ・ハリスン人脈が集まった重要作
1975年Now Look / ナウ・ルックボビー・ウーマック色が濃いR&B、ソウル寄りの隠れ名盤
1979年Gimme Some Neck / ギミ・サム・ネックストーンズ加入後の荒々しいロックンロール作
1981年1234LA録音らしい多彩なゲスト参加作
1992年Slide on This90年代の復帰作。Bernard Fowlerとの共同色が強い作品
2001年Not for Beginnersブルースロック、ブギー色の強い渋い一枚
2010年I Feel Like Playingスラッシュ、フリー、ビリー・ギボンズらが参加した豪華ゲスト作

ロン・ウッドのソロを聴くコツは、きれいに整った完成度よりも、仲間と鳴らすラフな空気、ギターの粘り、R&Bやブルースへの愛情を楽しむことです。

1-2. 初心者におすすめの名盤

最初にどれを聴くべきか迷うなら、私はまず『俺と仲間』『ナウ・ルック』『ギミ・サム・ネック』の3枚をすすめます。

ロン・ウッド初心者におすすめの名盤3枚を紹介する画像
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この3枚を聴くと、ロン・ウッドという人の核がかなり見えてきますよ。

『俺と仲間』は、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ジョージ・ハリスン周辺の空気が濃く、ストーンズやフェイセズが好きな人には入り口としてかなり強いです。

曲もラフで、セッションっぽい温度がそのまま残っています。

『ナウ・ルック』は、ボビー・ウーマックの影響が大きいR&B、ソウル寄りの作品。

ロックギタリストのソロというより、黒っぽいグルーヴをロン流に崩したアルバムという感じです。

ここがハマる人には深い一枚。

『ギミ・サム・ネック』は、もっと荒くてロックンロール寄り。

ニュー・バーバリアンズへつながる不良っぽさもあり、キース・リチャーズ周辺の匂いが好きな人には刺さるかなと思います。

迷ったら、まずは『俺と仲間』から。

ストーンズ、フェイセズ、ジョージ・ハリスン人脈が一気に見えるので、ロン・ウッドのソロ入門としてかなり使いやすいです。

『俺と仲間』の全曲解説

『I’ve Got My Own Album to Do / 俺と仲間』は、1974年に発表されたロン・ウッドの初ソロアルバムです。

ロン・ウッドの初ソロアルバム『俺と仲間』のルーズなセッション感を表現した画像
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フェイセズ在籍中の作品で、イアン・マクレガン、ロッド・スチュワート、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ジョージ・ハリスンらの人脈が絡む、まさにタイトル通りの仲間感が魅力です。

このアルバムは、完成度をきっちり磨いたソロ作というより、ロンの家にミュージシャン仲間が集まり、勢いのまま鳴らしたようなロックンロール盤として聴くのがしっくりきます。

曲名解説
I Can Feel the Fire / 俺の炎ミック・ジャガー参加が大きな聴きどころ。スカやR&B風の跳ねたグルーヴに、ストーンズ的な猥雑さが混ざる代表曲です。
Far East Man / ファー・イースト・マンジョージ・ハリスンとの共作。ハリスン版よりもロンのラフな歌とスライド感覚が前に出ていて、味わい深いです。
Mystifies Me / ミスティファイズ・ミーメロウなバラード系の曲。ロンの不器用だけど温かいボーカルを楽しめる一曲です。
Take a Look at the Guy / あいつをごらんよフェイセズ的なルーズなロックンロール。軽快で、ライブ映えするノリがあります。
Act Together / 一緒にやろうぜジャガー、リチャーズ曲。キース的な粘るリフとロンのギターが噛み合う、ストーンズ前夜的な重要曲です。
Am I Grooving You / 君に夢中だよBert Russell、Jeff Barry作のカバー。R&Bカバーをロン流に崩すセンスが出ています。
Shirley / 俺のシャーリーゆったりしたグルーヴの中で、ギターとリズム隊の絡みを楽しむ曲。派手ではないけど、じわっと効きます。
Cancel Everything / 何もかもおしまいサ!投げやりなユーモアと脱力感が魅力。ロンの人柄がにじむような一曲です。
Sure the One You Need / 君のとっても大事なものジャガー、リチャーズ曲。キース色が強く、ストーンズのアウトテイク的な魅力もあります。
If You Gotta Make a Fool of Somebody / フール・オブ・サムボディRudy Clark作のカバー。ロンのソウル、R&B志向をはっきり示す選曲です。
Crotch Music / クロッチ・ミュージックWillie Weeks作。ファンク寄りの長尺グルーヴで、アルバム全体のジャム感を象徴する締め曲です。

『俺と仲間』は、ロン・ウッドのソロ最高傑作候補として語られることも多い作品です。

特にストーンズ好きなら、「I Can Feel the Fire」「Act Together」「Sure the One You Need」は外せません。

ストーンズファン必聴のルーズなグルーヴを体感するならこれ!

『ナウ・ルック』の全曲解説

ロン・ウッド『ナウ・ルック』のソウル寄りの魅力を紹介する画像
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『Now Look / ナウ・ルック』は、1975年発表の2作目。

ボビー・ウーマック、イアン・マクレガンと共同プロデュースされた作品で、前作よりもぐっとR&B、ソウル寄りに振れています。

ロン・ウッドというと、どうしてもストーンズのギタリストとして見られがちですが、このアルバムを聴くと、彼の中にある黒人音楽への深い憧れと、ざらついたロック感覚がかなりよくわかります。

曲名解説
I Got Lost When I Found You / アイ・ゴット・ロストボビー・ウーマックとの共作。黒っぽいファンク感が強く、前作からの変化を示すオープナーです。
Big Bayou / ビッグ・バイヨーGib Guilbeau作のカバー。カントリー・ロック風味があり、フェイセズ的な陽気さもあります。
Breathe on Me / ブリーズ・オン・ミーロンの代表的バラード。後に『Slide on This』で再演される重要曲です。
If You Don’t Want My Love / 愛を拒まれてBobby Womack、Gordon DeWitty作。ソウル・バラード寄りで、ロンの黒人音楽趣味が明確に出ています。
I Can Say She’s Alright / 彼女はイカすよウーマックとの共作。長めの尺で、ギターとリズムの粘りを楽しむ曲です。
Caribbean Boogie / カリビーン・ブギ短く軽快なブギー。アルバムに南国的な抜けを与えるアクセントです。
Now Look / ナウ・ルックタイトル曲。リラックスしたロック、R&Bで、ロンらしいラフな歌とギターが中心です。
Sweet Baby Mine / スウィート・ベイビー・マインJim Ford、Bobby Womack作。ソウルとカントリーの中間にあるような味わいがあります。
I Can’t Stand the Rain / 雨にうたれてAnn Peeblesで知られる名曲カバー。原曲のソウル感をロック寄りに解釈しています。
It’s Unholy / イッツ・アンホリーMick Taylorのスライド参加が聴きどころ。濃厚でブルージーな展開が魅力です。
I Got a Feeling / アイ・ゴット・ア・フィーリングWomack、McLagan、Jean Rousselとの共作。アルバム全体のソウル・セッション感を締める曲です。

『ナウ・ルック』は、ロン・ウッドの作品の中でもかなり渋い名盤です。

派手さよりも、腰のあるグルーヴとソウル感を楽しみたい人に向いています。

『ギミ・サム・ネック』全曲解説

『Gimme Some Neck / ギミ・サム・ネック』は、1979年発表の3作目。

ローリング・ストーンズ加入後のロン・ウッドが、自分の荒々しいロックンロール面を前面に出した作品です。

このアルバムは、ニュー・バーバリアンズへとつながる流れでも重要です。

キース・リチャーズ周辺の不良っぽいロックが好きなら、かなり楽しめるはず。

音は整っているというより、酔いどれロックンロールの勢いで押してくる感じです。

ロン・ウッド『ギミ・サム・ネック』の荒ぶるロックンロール感を表現した画像
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曲名解説
Worry No MoreJerry Lynn Williams作。軽快なロックンロールで幕を開け、ロンの荒い声とギターが前に出ます。
Breakin’ My Heartロン作のストレートなロック曲。キャッチーさより、勢いとバンド感を重視した作風です。
Deliaトラディショナル曲。短いインタールード的な配置で、アルバムのラフな空気を強めています。
Buried Alive後のライブ盤タイトルにもつながる重要曲。ニュー・バーバリアンズ的な不良ロック感が濃いです。
Come to Realiseルーズなリズムとギターの絡みが中心。ストーンズ的な酔いどれ感を楽しめます。
Infekshunタイトル通り感染力のあるリフ系ナンバー。ロンの粘るギターが主役です。
Seven DaysBob Dylan作。ロンのソロ代表曲のひとつで、ライブでも映える名曲です。
We All Get Old年齢や人生を感じさせる渋い曲。ロンの人間味が出ています。
F.U.C. Her挑発的なタイトルのロック曲。勢いと悪ふざけが魅力です。
Lost and Lonely孤独感をにじませる曲。アルバム中でもメランコリックな位置づけです。
Don’t WorryBobby Keysのサックスが効いた締め曲。R&Bとロックンロール色でアルバムを閉じます。

個人的には、「Seven Days」と「Buried Alive」がこのアルバムの芯かなと思います。

ロンのギターだけでなく、周辺人脈の空気まで含めて味わえる一枚です。

ロンのソロから漂う、あの気の置けない仲間たちとのルーズな空気。

そこには常に、キース・リチャーズという存在の匂いが染み付いています。

あの二人のギターが絡み合った時の、決してきれいに揃わないけど絶妙に転がっていく泥臭いグルーヴ。

ロン・ウッドとキース・リチャーズのギターが絡み合う泥臭いグルーヴを表現した画像
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年齢を重ねて丸くなったつもりでも、あの音を聴くと、まだ心の奥底にある不良っぽさが疼くんですよね。

『1234』の全曲解説

『1234』は、1981年発表の4作目。Andy Johnsとの共同プロデュースで、Ian McLagan、Charlie Watts、Bobby Womack、Waddy Wachtel、Nicky Hopkinsらが参加しています。

前作の荒々しさを引き継ぎつつ、LA録音らしい多彩さもあります。

やや散漫に感じる人もいるかもしれませんが、参加メンバーを見ながら聴くと、ロン・ウッドの交友関係の広さがよくわかる作品です。

曲名解説
1234 / ロックはワン・ツー・スリーホーンも絡む軽快なオープナー。タイトル通り、カウントから始まるようなロックの初期衝動があります。
Fountain of Love / 愛するお前にJim Fordとの共作。メロディアスで、ソウル寄りの味わいを持つ曲です。
Outlaws / アウトローズロンらしいアウトロー感を押し出した曲。ギターのラフなノリが中心です。
Redeyes / レッド・アイズMick Jaggerに着想を得たとされる曲。ストーンズ周辺の空気を感じさせます。
Wind Howlin’ Through / 風は激しくて風景描写的なタイトルを持つ曲。荒涼としたロック感があります。
Priceless / プライスレスBobby Womackとの共作で、Rod Stewartがアレンジに関わる曲。ソウルとロックの融合が聴きどころです。
She Was Out There / 逃げたあいつCharlie Wattsの参加もあり、ゆったりしたグルーヴが魅力です。
Down to the Ground / ダウン・トゥ・ザ・グラウンドベースとオルガンが支える渋い曲。派手さより腰の強さがあります。
She Never Told Me / シー・ネヴァー・トールド・ミーJim Fordとの共作。アルバムを締めるメロディアスなロック曲です。

『1234』は、最初の一枚としては少しクセがあります。

ただ、Charlie WattsやBobby Womackの参加曲を追うと、ロン・ウッドの人脈地図としてかなり面白い作品です。

2. 90年代以降のソロ後期作品と関連・アンソロジー盤

ロン・ウッドの90年代以降のソロ作品とブルース回帰を紹介する画像
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ここからは、90年代以降の復帰作や関連作品、ストーンズ人脈との関係まで広げて見ていきます。

ロン・ウッドのソロは、時代ごとにサウンドの質感が変わるので、後期作品もちゃんと押さえると理解が深まります。

2-1. 『Slide on This』全曲解説

『Slide on This』は、1992年発表の5作目。

Bernard Fowlerとの共同色が強く、The Edge、Joe Elliott、Charlie Watts、Ian McLagan、Chuck Leavellらも参加しています。

70年代のルーズな音とは違い、90年代らしい太い音像とコーラス感が目立ちます。

とはいえ、ロンのギターのざらつきや、ブルース、R&Bへの愛情はしっかり残っています。

曲名解説
Somebody Else Might90年代のロン復帰を告げるロック曲。太いグルーヴとコーラスが特徴です。
TestifyGeorge Clinton系のファンク・カバー。ファンク志向をロックに接続しています。
Ain’t Rock and Rollロックンロールとは何かを問うような曲。ロンの自画像的な雰囲気があります。
Josephineメロディアスで親しみやすい曲。90年代ロンの代表曲候補です。
Knock Yer Teeth Outタフなタイトル通り、荒いギターとリズムで押す曲です。
Ragtime Annieトラディショナル曲。フィドルなどを交え、アイリッシュ、ラグタイム風の遊びを入れています。
Must Be LoveJerry Williams作。ブルース、R&B寄りのカバーとして機能しています。
Fear for Your Future不安感をにじませるタイトルと重めのグルーヴが特徴です。
Show MeJerry Williams作。シングル向きのキャッチーさがあります。
Always Wanted MoreJoe Elliottとのデュエット。Def Leppard人脈との接点としても重要です。
Thinkin’ゆったりしたロック・グルーヴで、ギターの間合いを楽しめる曲です。
Like ItHothouse Flowers参加版として知られる曲。明るいバンド感があります。
Breathe on Me1975年曲の再演。過去作との接続点であり、ロンのソングライター性を再確認できます。

『Slide on This』は、70年代ロンだけを聴いていると少し印象が変わるかもしれません。

でも、「Breathe on Me」の再演を聴くと、彼の芯は変わっていないとわかります。

いいですよ、ここ。

【コラム】Slide on This期の来日公演の思い出

ロン・ウッドのライブの熱気と画家としての顔を紹介するコラム用画像
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このアルバムのリリース後、ロニーは来日公演を行い、あわせて絵画展も開いています。

私も、いそいそと日本武道館公演に出かけたものです。

その頃の私のストーンズ熱はピークでしたので、絵画展にも足を運びましたが、本物の絵画は手が出ず、額に入ったポスターを買うのがやっとでした。

それでも3万円くらいはしたと記憶しています。

ライブではストーンズのナンバーも結構やってくれたのですが、ボーカルのほとんどをバーナード・ファウラーがとっており、「ロニー、もう少し自分で歌ってくれよ!」と思ったのも、今となっては良い思い出です。

ロニー・ウッドのソロ公演・絵画展に足を運ぶメリット・デメリット

当時の私のように、ストーンズ本体だけでなくロニーのソロ活動(ライブやアート展)を直接体感することには、どんな特徴があるのかを整理してみます。

メリット

ストーンズとは違う親密な距離感: ドームクラスが基本のストーンズに対し、ソロ公演はホールクラスが多く、ロニーのギタープレイや表情を間近で堪能できます。
マルチな才能(画家としての顔)に触れられる: 音楽だけでなく、プロの画家として評価される彼のアート作品を直接見ることで、ロニー・ウッドという表現者の奥深さを知ることができます。正直言うと、私にはどうもデッサンが狂ってる絵が多いような気もしてるのですが。
マニアックな選曲: ストーンズのレア曲や、フェイセズ時代の名曲、ルーツであるブルースのカバーなど、ソロならではのセットリストが楽しめます。

デメリット

ボーカルを他人に任せがち: コラムにも書いた通り、ロニー自身が全曲リードボーカルをとるわけではなく、バーナード・ファウラーなどのサポートシンガーが実質的なメインボーカルを務める場面が多くあります。
アート作品は高額: 絵画展での展示品は本物の美術品であるため、原画やシリアルナンバー入りの版画などは非常に高価で、気軽なグッズ感覚では買えないことが多いです。

よくある質問(FAQ)

1992年の『Slide on This』ツアーのライブ音源は聴けますか?

はい。翌年の1993年に『Slide on Live: Plugged in and Standing』というライブアルバムがリリースされています。日本公演などを含むツアーの熱演が収録されており、バーナード・ファウラーの活躍ぶりも確認できます。

ロニーの絵画はどこで買えますか?また、どのくらい価値があるのですか?

ロニーは幼少期から美術教育を受けており、彼の作品は世界中のギャラリーで展示・販売されています。現在も活動は精力的で、公式オンラインストアでの販売のほか、2026年末からはドイツの美術館で大規模な個展が開催されるなど、アート界でも高く評価されています。

バーナード・ファウラーとはどのような人物ですか?

1980年代後半から現在に至るまで、ローリング・ストーンズのツアーにおいて不動のバッキング・ボーカリストを務めている人物です。ミック・ジャガーのソロ作や、ロニー・ウッドのソロ作品・ツアーにおいては欠かせない「右腕」として活躍しています。

※当時のライブの空気感は、1993年発表のライブ盤『Slide on Live: Plugged in and Standing』で疑似体験できます。※本エピソードは筆者個人の1992年来日公演時の記憶に基づくものです
※ロニー・ウッドの最新のソロライブおよび絵画展のスケジュールは、公式サイト(ronniewood.com)をご確認ください。

2-2. Not for Beginners解説

『Not for Beginners』は、2001年発表の6作目。

ブルースロック、ブギーロック色が強く、Bob Dylan、Scotty Moore、Ian McLagan、Jesse Woodらが参加しています。

タイトルの通り、初心者向けではないと言いたくなる渋さがあります。

派手なヒット曲を探すより、ロック史の文脈や、ロンが敬愛してきた音楽のルーツを味わう作品ですね。

曲名解説
Waysideアルバムの入口となる軽快なロック曲。肩の力を抜いたロンらしい始まりです。
Rock ’n Roll StarChris Hillman、Roger McGuinn作。ロック史への敬意を示すザ・バーズの名曲カバーです。
Whadd’ya Think会話的なノリを持つ曲。ラフなバンド演奏が中心です。
This Little Heart温かみのあるメロディを持つ曲。ロンの素朴な歌に合っています。
Leaving HereHolland-Dozier-Holland作のモータウン系カバー。The Whoなども取り上げた定番曲です。
Hypershineタイトルに反して泥臭いロック色があります。ギターの質感が聴きどころです。
R U Behaving Yourself?遊び心の強い曲。ロンの茶目っ気が出ています。
Be Beautifulポジティブな響きのある曲。アルバム中盤の軽やかなアクセントです。
Wake Up You BeautyBeautyというモチーフが続く曲。シンプルなロックンロール感があります。
InterfereScotty Moore、D.J. Fontana、Ian McLaganらの参加が重要。クレジット上ではBob Dylan参加とされる資料もあり、ロック史の接点が濃い曲です。
Real Hard Rockerタイトル通りハードなロックンロール。ロンのギタリスト像をストレートに出しています。
Heart, Soul and Bodyソウル志向を感じさせる曲。ロンの音楽的ルーツをまとめるような位置づけです。
King of KingsBob Dylan作。ディラン参加曲としても重要で、アルバム終盤の聴きどころです。

『Not for Beginners』は、ロンのキャリアをある程度追ったあとに聴くと味が出ます。

ブルース、ブギー、ロックンロールが好きな人には、後から効いてくるタイプの一枚です。

2-3. 『I Feel Like Playing』解説

『I Feel Like Playing』は、2010年発表の7作目。

Slash、Billy Gibbons、Flea、Darryl Jones、Ian McLagan、Jim Keltner、Bernard Fowler、Bobby Womackらが参加した、かなり豪華なゲスト作です。

タイトル通り、肩肘張らずに「演奏したいから演奏する」という空気があります。

晩年のまとめというより、ロンがいろいろな世代のミュージシャンと遊ぶように鳴らしたアルバム、という感触です。

曲名解説
Why You Wanna Go and Do a Thing Like That For長いタイトルのオープナー。SlashとFlea参加により、太いロック・グルーヴが立ち上がります。
Sweetness My WeaknessBernard Fowlerとの共作。コーラスとリズムが心地よいソウル寄りの曲です。
Lucky ManEddie Vedder、Paul Hyde、Bob Rockとの共作。現代ロック人脈との接続が重要です。
I Gotta SeeBilly Gibbons、Flea、Ivan Nevilleらが絡む、泥臭いブルース・ロック曲です。
Thing About YouBilly Gibbonsとの共作。ZZ Top的なブルージーなギター感が聴きどころです。
Catch YouBob Rock色のあるロック曲。現代的なプロダクションも感じられます。
SpoonfulWillie Dixonのブルース古典を下敷きにした曲。ロンのブルース愛を示しています。
I Don’t Think SoWaddy Wachtel参加。落ち着いたロック・グルーヴで、ギターの味を楽しめる曲です。
100%Bernard Fowlerとの共作。ソウルフルなコーラスが映えます。
Fancy PantsSlash参加曲。ハーモニカも絡み、遊び心のあるロックンロールです。
Tell Me Somethingコンパクトな曲。アルバム後半の軽快なアクセントです。
Foreverロン作の締め曲。ゆったりした余韻でアルバムを終えます。

日本盤や輸入盤では、ボーナストラックや収録内容が異なる場合があります。発売日、価格、在庫、仕様などの正確な情報は公式サイトをご確認ください。高額な中古盤やレコードの購入、真贋や状態に関する最終的な判断は専門家にご相談ください。

2-4. ストーンズ人脈の参加曲

ロン・ウッドのソロを語るうえで、ローリング・ストーンズ人脈は避けて通れません。

特に初期ソロ作は、ストーンズ加入前後の空気がそのまま音に残っているので、ストーンズファンにとってもかなりおいしい聴きどころがあります。

代表的なのは、『俺と仲間』の「I Can Feel the Fire」「Act Together」「Sure the One You Need」。

ミック・ジャガーやキース・リチャーズの影が濃く、ロンがストーンズの世界へ近づいていく流れを感じられます。

『ナウ・ルック』の「It’s Unholy」では、Mick Taylorのスライド参加が聴きどころ。

ストーンズのギタリスト文脈で見ると、ここもかなり重要です。

『1234』ではCharlie Wattsが絡む「She Was Out There」も見逃せません。

ストーンズファン向けの入口としては、「I Can Feel the Fire」「Act Together」「Sure the One You Need」「Buried Alive」「Seven Days」あたりを先に押さえるのがおすすめです。

ローリング・ストーンズの近年の流れもあわせて追いたい場合は、ジェネレーションB内のローリング・ストーンズ新作の発売日と詳細も参考になるかなと思います。

ロン・ウッドが現在のストーンズでどう位置づけられているかを考える補助線になります。

2-5. 関連作品とアンソロジー

ロン・ウッドのソロを深く知るなら、主要スタジオアルバム7作だけでなく、関連作品も押さえておくと理解が広がります。

特にRonnie Laneとの共同作品、ニュー・バーバリアンズ関連、Chuck BerryやJimmy Reedへのトリビュート作品は、ロンのルーツを知るうえで重要です。

作品位置づけ
Mahoney’s Last StandRonnie Laneとの共同サウンドトラック。ソロ7作とは別枠で紹介したい作品です。
Live at the RitzBo Diddleyとのライブ作。ロックンロールのルーツを感じられます。
Slide on Live: Plugged in and Standing『Slide on This』期のライブ展開を知るうえで便利です。
Buried Alive: Live in MarylandNew Barbarians関連。キース・リチャーズ検索にもつながる重要ライブ作です。
Mad Lad: A Live Tribute to Chuck Berryチャック・ベリーへのトリビュート。ロンのロックンロール愛がわかります。
Mr. Luck: A Tribute to Jimmy Reedジミー・リードへのトリビュート。ブルース方面のロンを知る作品です。
Fearless: Anthology 1965–20252025年発売の2枚組アンソロジー。全7枚のソロアルバムからの主要曲に加え、The Birds、The Creation、Faces、The Rolling Stones関連曲や未発表音源も収録したキャリア横断盤です。

『Fearless: Anthology 1965–2025』は、ロン・ウッドのソロと関連キャリアを横断する入口として便利です。

すでにアルバムを全部追う気満々の人には物足りないかもしれませんが、全体像をつかむにはかなり実用的です。

アンソロジーは便利ですが、ロン・ウッドの本当の面白さは、各アルバムのラフな流れや曲順にも出ます。

気に入った曲があれば、必ず元アルバムにも戻って聴いてみてください。

2-6. ロン・ウッドのアルバム全曲解説まとめ

ロン・ウッドのソロ作品が仲間やブルースやロックンロールの人間味を記録していることを伝えるまとめ画像
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ロン・ウッドのアルバム全曲解説として全7作を追ってみると、彼のソロ作品は、きれいに整理された優等生的なディスコグラフィではなく、仲間、セッション、ブルース、R&B、ロックンロールが混ざり合った人間味のある記録だとわかります。

初心者にまずすすめたいのは、『俺と仲間』『ナウ・ルック』『ギミ・サム・ネック』の3枚です。

ストーンズ人脈を楽しむなら『俺と仲間』、R&Bやソウルの濃さを味わうなら『ナウ・ルック』、荒々しいロックンロールを求めるなら『ギミ・サム・ネック』が入り口になります。

そのあとに『1234』で交友関係の広さを楽しみ、『Slide on This』で90年代の復帰を確認し、『Not for Beginners』でブルースロックの渋さに触れ、『I Feel Like Playing』で豪華ゲストとの現代的な鳴りを楽しむ。

こう聴くと、ロン・ウッドのソロはかなり立体的に見えてきます。

うん、ロン・ウッドはやっぱり「名脇役」だけで片づけるにはもったいない人です。

ソロアルバムを聴くと、ストーンズの中でなぜ彼のギターが必要だったのかも、より自然にわかってくるかなと思います。

【おまけ】ロックの名盤を集める資金作りには?

ロン・ウッドのソロやストーンズの関連作を集め始めると、どうしてもCDやレコードのラックが埋まっていってしまいますよね。

もし「昔聴いていたけど、今はもう聴かないCDやレコード」が眠っているなら、それを軍資金にして新しい名盤を迎え入れるのも一つの手です。

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※一部の楽曲クレジットについては、リリース年代や参照する公式資料・ライナーノーツによって表記ゆれが存在する場合があります。
※本記事のディスコグラフィ情報は、執筆時点(2026年5月)で公式にリリースされている主要作品を基準に構成しています。

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