来春に計画される世紀の一戦「井上尚弥 vs 中谷潤人」に向け、挑戦者・中谷潤人がファンイベントで改めて打倒モンスターへの強い決意を語った。
一方、かつて井上と拳を交えた元世界王者スティーブン・フルトンが敗戦後の心境を激白するなど、井上尚弥を中心にボクシング界の話題は尽きない。
中谷潤人「超えるイメージをしている」とファンに宣言
9月28日、世界3階級制覇王者の中谷潤人(M・T)が都内でトークショーを開催。
即日完売となった会場に集まった200人のファンを前に、来年5月に東京ドームで計画されている井上尚弥(大橋)戦について力強く語った。
中谷は井上について「一つだけじゃ勝てない選手。すべてにおいて超えるイメージをしています」と断言。
「いろんなことを想定しながら自分自身の引き出しの質を上げていかないといけない。すべてにおいてレベルアップしないと勝てない選手です」と述べ、全局面でモンスターを上回るための準備を進めていることを明かした。
また、スーパーバンタム級転向により、女性ファンが急増していることにも言及。
会場の半数以上を女性が占め、アイドルさながらの〝黄色い歓声〟を浴びた中谷は「ありがたいです。いろんな人を魅了したい」と笑顔で語り、人気を実力に変えることを誓った。
中谷は12月27日にサウジアラビアで、スーパーバンタム級転向初戦に臨む。
この試合後、他の試合を挟まずに井上戦へ向かうことも明言しており、頂上決戦へのカウントダウンが本格化している。
元対戦者フルトンが激白「井上戦での敗北は最高の出来事だった」
2023年7月に井上尚弥にKOで敗れた元2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)が、キャリア初黒星となった一戦をポジティブに振り返った。
10月25日に3階級制覇をかけた世界戦に臨むフルトンは会見で、「精神面では、失ったもの以上に得たものが大きい」と語り、「あの敗北を経験したことが僕にとって最高の出来事だった」と激白。
敗戦を通じて精神的に大きく成長できたとし、「リングの中でも外でも、人々の動きが見通せるようになった。無駄なエネルギーを使わず、コントロールできないことで腹を立てることもない」と、達観した現在の心境を明かした。
モンスターとの一戦は、フルトンにとって新たな成長の糧となったようだ。
細川バレンタイン氏がPFPを展望「井上が中谷をKOしたら…」
元日本スーパーライト級王者の細川バレンタイン氏は、自身のYouTubeチャンネルで「井上尚弥 vs 中谷潤人」戦がパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングに与える影響を分析した。
現在、PFPランキングで1位クロフォード、2位ウシクに次ぐ3位の井上と、7位の中谷。
細川氏は「井上が中谷をもしKOしたんだったら、ウシクの上(2位)に行く。こうなってくると仕方ない」と展望。
日本人同士の歴史的な一戦の結果が、世界最強ランキングを大きく揺るがす可能性があるとの見方を示した。



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