モーゼス・イタウマの戦績|ランキング・身長・体重と強さを解説

黒と蛍光イエローのグラフィティ背景に、モーゼス・イタウマの顔を正面から大きく配置し、次世代ヘビー級を印象づけた記事アイキャッチ。

こんにちは、ジェネレーションBのTAKUです。

「モーゼス・イタウマって、結局どれくらい強いの?」「戦績は派手だけど、まだ若手の有望株という段階なのか」「身長や体重はヘビー級として大きいのか」。

最近のイタウマを見ていると、そんな疑問が一気に出てきますよね。

2026年8月20日時点で、イタウマはプロ14戦14勝12KO

21歳にして主要団体の世界上位へ入り、8月29日にはフィリップ・フルゴビッチとのIBF世界ヘビー級王座決定戦が控えています。

もう「将来が楽しみな選手」という言葉だけでは足りません。

世界王者になるかどうかを、次の一戦で問われるところまで来ています。

ただ、私は無敗の数字とKO率だけで強さを決めるのは好きではありません。

ヘビー級は一発で印象が変わる階級ですし、若い選手ほどマッチメーク次第で戦績がきれいに見えることもあります。

だからこそ、ディリアン・ホワイトを初回で倒した爆発力だけでなく、ジャーメイン・フランクリンを5回までかけて崩した内容や、まだ長いラウンドを経験していない点まで含めて見たいんですよ。

この記事でわかること

  • モーゼス・イタウマの最新戦績と主な対戦相手
  • 主要4団体ランキングと世界王座への現在地
  • 身長・体重・リーチから分かる体格の特徴
  • 試合動画と公式インスタ・YouTubeの追い方

戦績、ランキング、保持王座、料金、配信条件は2026年8月20日時点の情報です。これらは随時変動するため、最新情報は各団体や配信サービスの公式サイトでも確認してください。

目次

1. モーゼス・イタウマとは

まずは、どんな選手なのかを数字と経歴から見ていきます。

派手なKOが先に目へ入る選手ですが、プロ入り前から勝ち続けてきた土台があり、そこが単なる話題先行の若手とは違うところです。

1-1. 基本プロフィール

モーゼス・イタウマが両腕を上げる姿と、身長193〜194cm、体重約110kg、リーチ約200cm、サウスポーなどの基本データを示す図解。
約110kgの体格と約200cmのリーチを持つ21歳のサウスポー。
項目 内容
名前 モーゼス・イタウマ
生年 2004年12月
年齢 21歳
出身 スロバキア・ケジュマロク
拠点 英国ケント州チャタム
階級 ヘビー級
構え サウスポー
身長 約193〜194cm
リーチ 約200cm
公表体重 239ポンド前後・約109kg
プロ戦績 14戦14勝12KO
トレーナー ベン・デイヴィソン

Queensberryの公式プロフィールでは身長6フィート4インチ、約193cm。リーチは78.7インチ、約200cm、体重は239ポンド、約109kgとされています。

一方で、BoxRecなどでは身長6フィート4.5インチ、約194cmとする表記もあります。

この程度の差はプロフィール資料では珍しくありませんので、この記事では約193〜194cmとして扱います。

数字だけ見れば、現代ヘビー級で飛び抜けて大きいわけではありません。

むしろ面白いのは、この体格で「大きさ」よりも「速さ」を武器にしていることです。

長身相手にもジャブだけで待つのではなく、自分から一気に距離へ入り、数発をまとめて打てる。

ここがイタウマを見る最初のポイントになります。

1-2. アマ無敗からプロへ

Queensberryの公式プロフィールでは、イタウマはアマチュアで24戦無敗。

スクール、ジュニア、ユース欧州選手権、ユース世界選手権で金メダルを獲得してきたと紹介されています。

なお、海外媒体の中にはアマ戦績を20戦無敗10KOとするものもあり、公表数字には差があります。

本記事では所属プロモーターであるQueensberryの24戦無敗を基準にしますが、資料によって数字が異なる点は頭に置いておいたほうがいいでしょう。

プロデビューは18歳。

ですから、プロで14試合しかしていないからといって、リング上の経験まで14試合分しかないわけではありません。

ただし、ユース年代で圧倒したことと、プロの世界ヘビー級で完成していることは別です。

10回戦、12回戦では、簡単には倒れない相手からクリンチで時間を切られ、体重を預けられ、ボディを叩かれます。

序盤のスピードが落ちたあと、もう一度試合を作り直さなければならない。

だから私はアマ無敗という経歴を「完成の証明」ではなく、21歳とは思えない落ち着きの背景として見ています。

2. モーゼス・イタウマの戦績

検索で最も気になるのは、やはり戦績でしょう。

14戦14勝12KOという数字は強烈ですが、誰をどのように倒したのかまで見ないと、本当の価値は分かりません。

2-1. 14戦全勝12KOの全記録

モノクロの試合写真を背景に、モーゼス・イタウマのプロ14戦14勝0敗12KO、KO率86%、アマ24戦無敗を大きく示した戦績図解。
2026年8月時点で14戦14勝12KO、KO率約86%。
試合 対戦相手 結果 ラウンド
14 ジャーメイン・フランクリン KO勝ち 5回 2026
13 ディリアン・ホワイト TKO勝ち 1回 2025
12 マイク・バログン TKO勝ち 2回 2025
11 デムジー・マキーン TKO勝ち 1回 2024
10 マリウシュ・ワフ TKO勝ち 2回 2024
9 イルヤ・メゼンツェフ TKO勝ち 2回 2024
8 ダン・ガーバー TKO勝ち 1回 2024
7 ミハル・ボロズ TKO勝ち 1回 2023
6 イシュトバン・ベルナト TKO勝ち 1回 2023
5 アミン・ブセッタ TKO勝ち 1回 2023
4 ケビン・ニコラス・エスピンドラ 判定勝ち 6回 2023
3 コスチャンティン・ドフビシチェンコ 判定勝ち 6回 2023
2 ラモン・アルベルト・イバラ KO勝ち 1回 2023
1 マルセル・ボーデ KO勝ち 1回 2023

14勝のうち12KOですから、KO率は約86%。

しかも多くの試合が1〜2回で終わっています。

これだけを見ると「強打者」の一言で片づけたくなりますが、イタウマの場合は、腕力だけで一発を振り回しているわけではありません。

1発目に相手が反応した直後、2発目、3発目を素早く重ねることで崩す場面が目立ちます。

一方で、プロ初期には6回判定を2度経験しています。

全試合が最初から秒殺だったわけではないんですね。

そのうえで相手のレベルが上がった近年に早い決着が増えているので、「弱い相手だけを倒してKO率を作った」とだけ見るのも違うかなと思います。

2-2. ホワイト戦は1分59秒

ディリアン・ホワイトが膝をつく場面とイタウマを配置し、2025年の対戦が1ラウンド1分59秒TKOだったことを示す試合結果図解。
元世界挑戦者ディリアン・ホワイトを初回1分59秒でストップ。

イタウマの名前を一気に広げたのが、2025年8月16日にリヤドで行われたディリアン・ホワイト戦です。

ホワイトはアンソニー・ジョシュアやタイソン・フューリーとも戦った元世界挑戦者。

ただし試合時点では37歳であり、全盛期の状態と同一視するべきではありません。

試合はわずか初回1分59秒で終了しました。

私が印象に残ったのは、フィニッシュの右フックそのもの以上に、イタウマがホワイトへ考える時間をほとんど与えなかったことです。

ホワイトが距離を測ろうとしたところへイタウマが一気にプレッシャーを強め、連打のテンポを上げる。

最後は右フックでダウンを奪い、そのままストップとなりました。

ヘビー級ではパンチ1発ごとの威力が大きいため、普通は多少慎重になります。

それでもイタウマは「速く打つ」だけでなく、相手が構え直す前に次の攻撃へ移ることができる。

ホワイト戦の1分59秒は、その特長が最も分かりやすく出た試合だったと思います。

ただし、ホワイトは当時37歳。

実績のある名前を初回で倒した価値は大きいものの、この一戦だけを根拠に「すでに世界最強」と断定するのは早いでしょう。

この試合は文章だけで追うより、実際の映像を見るとイタウマの異常な速さがよく分かります。

最初のパンチをホワイトが処理しようとした瞬間、もう次の攻撃へ移っている。そのテンポ感は、数字だけではなかなか伝わりません。

ボクシングをどのサービスで見られるのか迷う方は、先にボクシング配信サービスの比較を確認しておくと分かりやすいです。

2-3. フランクリン戦で見えた進化

ジャーメイン・フランクリンが崩れる試合場面を使い、2026年の対戦でイタウマが5ラウンド1分33秒KO勝ちしたことを示す図解。
3回と5回にダウンを奪い、5回1分33秒でフランクリンをKO。

私がイタウマの評価材料としてさらに興味深いと思うのが、2026年3月28日にマンチェスターのCo-op Liveで行われたジャーメイン・フランクリン戦です。

フランクリンはそれまでKO負けがなく、アンソニー・ジョシュアとも12回を戦った相手。

簡単には壊れないタイプでした。

ここでイタウマは、3回に最初のダウンを奪います。

しかしフランクリンは立ち上がりました。

それでもイタウマは力任せに仕留め急ぐのではなく、ボディを混ぜながら相手の動きを削っていきます。

実際、試合後のイタウマ自身も、基本へ戻り、まずボディへ打ち、そこからKOにつながったという趣旨の振り返りをしています。

そして5回、再びダウンを奪ってフィニッシュ。

公式結果は5回1分33秒KOです。

フランクリンにとってはキャリア初のKO負けでした。

私は、この試合にはホワイト戦とは別の価値があったと思います。

初回に倒れない。

3回にダウンを奪っても試合が終わらない。

それでも慌てず、ボディを使い、5回にもう一度崩す。

一気に壊せない相手に対して、数ラウンドを使って出口を探せたという点が大きいんです。

少なくとも「初回で倒せなければ何もできない」という疑問には、一つの答えが出ました。

ホワイト戦とフランクリン戦を続けて見ると、イタウマの違いがかなり分かりやすいです。

海外ボクシングを普段から追う方なら、DAZN単体だけでなく「DMM×DAZNホーダイ」も候補になります。

私自身、配信サービスは1試合だけで決めず、この先も見る大会があるかどうかで選ぶようにしています。

DMM×DAZNホーダイの内容を確認する

とはいえ、5回は5回です。

10回、11回、12回に脚が重くなった状態まで証明されたわけではありません。

◆TAKUのひとこと

早く倒せる選手ほど「後半はどうなの?」という疑問が残ります。これはある意味、強すぎる選手の宿命です。フランクリン戦で5回まで見られたのは大きかったですが、本当に苦しい時間が来たときのイタウマはまだ見ていません。そこまで見て初めて、この選手の天井が分かると思っています。

3. ランキングと世界王座への距離

「モーゼス・イタウマはランキング何位なの?」という検索は簡単そうですが、少し注意が必要です。

WBA、WBC、IBF、WBOの制度ランキングと、The Ringの編集ランキングは意味が違います。

ここでは分けて見ていきましょう。

3-1. 主要4団体での現在地

階段状のランキング図とイタウマの写真で、2026年8月のWBA1位、WBO1位、WBC3位、IBF3位、The Ring6位を示した図解。
WBA・WBOで1位、WBC・IBFで3位、The Ringで6位の位置にいる。
ランキング イタウマの位置 確認時点
WBA制度ランキング ヘビー級1位 2026年8月1日版
WBO制度ランキング ヘビー級1位 2026年7月28日版
WBC制度ランキング ヘビー級3位 2026年8月4日版
IBF制度ランキング ヘビー級3位 王座決定戦指令時
The Ring編集ランキング ヘビー級6位 2026年8月

ここまで来ると、もう「世界ランキングへ入った有望株」ではありません。

WBAとWBOでは1位。

WBCでも3位。

IBFでは世界王座決定戦へ進む立場です。

ただし、4団体のランキングは純粋な強さの順位表ではありません。

保持する王座、指名挑戦者の扱い、他団体王者の除外、団体ごとの承認関係などが絡みます。

例えば現在のWBAヘビー級では、ムラト・ガシエフがWorld王者、いわゆるレギュラー王者として認定され、Super王座は空位です。

イタウマがWBA1位だからといって、そのまま「世界で1番強い挑戦者」という意味ではありません。

なお「レギュラー王者」という呼び名はWBA特有の区分です。

他団体の王者へ同じ呼称を当てはめるものではありません。

一方、The Ringの6位は編集部による評価です。

こちらも絶対的な順位ではありませんが、制度上のランキングとは別の尺度でも世界上位にいる。

異なる物差しで見ても、イタウマがすでに世界戦圏内にいることは間違いありません。

3-2. IBF王座決定戦までの経緯

8月29日にロンドンのThe O2で行われるフィリップ・フルゴビッチ戦は、当初から世界王座決定戦として組まれていたわけではありません。

2026年6月26日、オレクサンドル・ウシクが主要3団体の王座を返上。

その結果、IBFヘビー級王座も空位となりました。

IBFはその後、ランキング上位のイタウマと、IBF1位フランク・サンチェスによる王座決定戦を指令します。

ところがイタウマ陣営では、すでにフルゴビッチ戦が決まっていました。

そこでプロモーターのQueensberry側がサンチェス陣営と交渉し、ステップアサイド料を支払うことで合意。

これにより、イタウマ対フルゴビッチがIBF世界ヘビー級王座決定戦として行われることになりました。

ここには重要な続きがあります。

イタウマ対フルゴビッチの勝者は、原則として6か月以内にフランク・サンチェスとの指名防衛戦を行う義務があり、その前に別の試合を挟むことは認められない条件とされています。

つまりイタウマが8月29日に勝っても、世界王者になって一息つくという流れではありません。

すぐ後ろにサンチェスが待っている。

これは今後を見るうえでかなり大きなポイントです。

3-3. フルゴビッチ戦が本当の境目

イタウマが拳を手前へ突き出す姿と破砕表現を使い、8月29日のフィリップ・フルゴビッチとのIBF世界ヘビー級王座決定戦を告知する図解。
8月29日、21歳のイタウマがフルゴビッチとのIBF世界王座決定戦に挑む。

フィリップ・フルゴビッチは20勝1敗15KO。

身長約198cm、リーチ約208cmで、イタウマより明確に大きい選手です。

長いアマチュア経験を持ち、プロでも長いラウンドを経験しています。

ここまでのイタウマの相手とは、圧力の受け止め方、クリンチの使い方、苦しい時間のやり過ごし方が変わってくるでしょう。

私はこの試合を「世界王座が懸かっているから大事」とだけは見ていません。

イタウマの速さが、自分より大きく、経験があり、最初から勝つつもりで押し返してくる相手にも通じるのか

そこが本当の境目です。

勝てば21歳8か月前後で世界ヘビー級王者。

マイク・タイソンの史上最年少記録には届きませんが、フロイド・パターソンが王座を獲得した21歳10か月を上回り、史上2番目の若さになる可能性があります。

ここまで来れば、「将来の王者候補」ではなく、次の試合で本当に王者になるかどうかの段階です。

4. 身長と体重から見るサイズ

ヘビー級では身長と体重の数字が、そのまま強さの印象につながりがちです。

ただ、イタウマは巨大化した現代ヘビー級の中で一番大きい選手ではありません。

だからこそ、私は面白いと思っています。

4-1. 身長は約193〜194cm

Queensberry公式では193cm、BoxRecなどでは約194cm。リーチは約200cmです。

一般社会なら十分すぎる長身ですが、世界ヘビー級では珍しいサイズではありません。

フルゴビッチは約198cm。

さらにタイソン・フューリーのように2mを超える選手もいます。

ですから、イタウマは相手を上から見下ろし、長いジャブだけで試合を支配するタイプではないんですね。

そこで効いてくるのが、一歩目の速さと角度です。

サウスポーから相手の正面へ突っ込むだけではなく、前足の位置を少しずらしながらパンチの通る道を作る。

数字上のリーチ以上に相手との距離が近く感じられるのは、この入りが速いからでしょう。

4-2. フランクリン戦は242ポンド

Queensberryのプロフィールでは239ポンド、約109kgですが、これは固定された体重ではありません。

実際、フランクリン戦の公式計量では242ポンド、約110kgでした。

ヘビー級には軽量級のような上限がありませんので、対戦相手やトレーニング内容によって体重は変動します。

ですから「イタウマの体重は109kg」と暗記するより、約110kgの体を持ちながら、あれだけ速い連打を出せることに注目したほうが、この選手らしさが分かります。

重くすれば必ずパンチが強くなるわけではありません。

増量によって足や手が遅くなれば、イタウマ最大の武器を削ることになります。

逆に軽くしすぎれば、大型ヘビー級から体重を預けられたときの負担が増える可能性もあります。

今後12回戦を経験するようになれば、本人にとって「一番速く動けて、一番押し負けない体重」がさらに見えてくるでしょう。

5. モーゼス・イタウマはなぜ強い

接近戦でイタウマが大柄な相手へボディを打つ場面に「大きさより速さ」と添え、約110kgの体で連打する特徴を示した図解。
大型化したヘビー級で、サイズ以上にスピードを武器にするイタウマ。

14戦全勝12KO、世界上位。

数字は十分すぎるほど派手です。

では数字を外し、リング上の動きだけを見ると、何が強いのか。

私は大きく「手の速さ」「距離の詰め方」「連打後の位置」の3つに注目しています。

5-1. ヘビー級離れした手の速さ

イタウマのパンチ軌道を残像で放射状に重ね、1発目の後も2発目、3発目の速度が落ちないハンドスピードを視覚化した技術解説図。
最初の一発に反応した直後も、次のパンチが同じテンポで飛んでくる。

まず目につくのはハンドスピードです。

1発だけ速いヘビー級なら他にもいます。

しかしイタウマは、1発目の後に2発目、3発目の速度が落ちにくい

これが相手にとって厄介です。

最初のパンチへ反応してガードを固めた瞬間、その次が来る。

ヘビー級では強打を警戒して一度ガードを固めると、そのまま足まで止まりやすくなります。

イタウマはそこへ数をまとめるので、相手は「一発を防いだのに安全にならない」状態になります。

しかも全部を同じ力で振っているわけではありません。

軽く触るパンチ、相手の姿勢を動かすパンチ、最後に強く打つパンチ。

ギターで全部の音を最大音量で鳴らしたら、逆に一番聴かせたい音が埋もれますよね。

イタウマの連打にも強弱があります。

ロックとボクシングは別物ですが、この「間」と「アクセント」には通じるものを感じます。

5-2. サウスポーの距離と角度

リング中央で接近戦をするイタウマと相手選手に蛍光ラインを重ね、サウスポーの前足と角度から右フックへつなぐ動きを示した技術図解。
前足の位置を取った直後に前手の右フックへつなぐ角度が武器。

イタウマは左構えのサウスポーです。

オーソドックスの相手とは前足同士の位置関係が変わり、いつもの右構え同士とはパンチの通る線が違います。

ただ「サウスポーだから強い」で終わる話でもありません。

世界上位になれば、左構え対策など誰でもやっています。

イタウマの良さは、構えそのものより、前足の位置を取った後に迷わず攻撃へ移れることでしょう。

左ストレートだけではありません。前手の右フックも強い。

ホワイト戦のフィニッシュも右フックでした。

「サウスポーだから左を警戒」と考えている相手に、前手の右が強打として飛んでくる。

これだけでも守る側の選択肢が増えます。

5-3. 連打後にその場へ残らない

ガードを高く構えるイタウマと相手のパンチの残像を配置し、強打後に頭を同じ位置へ残さない打ち終わりの防御を示した図解。
攻撃の終わりを、次の防御の始まりにする位置取り。

もうひとつ、私はかなり大事だと思っている部分があります。

強いパンチを打ったあと、頭がずっと同じ位置へ残らないことです。

若い強打者は、自分のパンチが当たるとさらに前へ出て、そのままカウンターへ突っ込むことがあります。

イタウマは連打を終えると、上体を外す、半歩動く、ガードへ戻すといった小さな動きが入ります。

もちろん、まだ世界王者級から連続反撃を受け続けた経験はありません。

それでも「攻撃が終わったから防御を始める」のではなく、打ち終わりの位置がすでに次の防御になっている。

世界レベルになるほど、この差は大きいと思います。

5-4. まだ証明されていない部分

モノクロのイタウマの顔と「未知数の3つの壁」の文字を配置し、長期戦のスタミナ、被弾後の回復力、大型相手への対応を整理した図解。
長期戦、被弾後、大型選手への対応は世界戦で見たい未確認ポイント。

ここまで書くと、弱点がほとんどないように聞こえるかもしれません。

でも、私はまだ分からない部分も多いと思っています。

第一に、長いラウンドでのスタミナです。

プロ14戦で12KO。近年の試合は早いラウンドで終わっており、フランクリン戦でも5回まで。

8回、9回、10回と進み、脚が重くなった状態で大型選手から体重を預けられ、それでも同じ判断力を保てるかは分かりません。

第二に、本当に強いパンチを受けた後です。

ヘビー級では一発を完全に避け続けることなど難しい。

世界王者級の右をまともにもらったとき、クリンチで流れを切るのか、足を使うのか、それともその場で打ち返すのか。

そこにはキャリアの経験が出ます。

第三に、フルゴビッチのように自分より大きく、フィジカルで押し返してくる相手への対応です。

これまでのイタウマは、自分からテンポを作る試合が多かった。

相手からテンポを奪われたときに別の勝ち方を出せるのか。

これはまだ白紙です。

だからこそフルゴビッチ戦が面白い。

「イタウマは本当に強いのか」を確認するだけではなく、「どこまで強いのか」を初めて深く測れる一戦になると私は見ています。

世界ヘビー級の頂点で必要になる完成度を見るなら、ジェネレーションBのオレクサンドル・ウシクの強さを解説した記事も参考になると思います。

ウシクの凄さは、派手な一発だけではなく、ラウンド中に相手へ合わせて答えを変え続けるところにあります。

イタウマが今後そこへ近づくには、速さだけではなく「苦しい時間に勝ち方を変える力」が必要になるでしょう。

6. 動画と公式SNSの追い方

イタウマは数字だけで語るより、映像を見たほうが分かりやすい選手です。

検索でも「動画」「インスタ」「YouTube」という言葉が一緒に出てきますので、用途ごとに入口を分けておきましょう。

6-1. 試合動画はDAZNで確認

強さを知りたいなら、短いSNS動画だけではなく試合映像を見るのがおすすめです。

特に見てほしいのは、ディリアン・ホワイト戦とジャーメイン・フランクリン戦。

ホワイト戦では初回で一気に試合を終わらせる速さが分かり、フランクリン戦では数ラウンドをかけてボディも使いながら崩す姿が見えます。

Queensberryの興行はDAZNで扱われており、DAZN公式にもイタウマの試合記事やハイライトがあります。

「イタウマの過去試合も見たいし、この先の海外ボクシングも追いたい」という人なら、ここでDAZNの契約方法を一度整理しておくといいと思います。

日本ではDAZN Standardを直接契約する方法のほか、DMMプレミアムとセットになった「DMM×DAZNホーダイ」もあります。通常のDAZN対象興行を継続して見る人なら、月額料金を比較してから決めるのがおすすめです。

過去映像の配信状況は時期や地域で変わるため、DAZN内で「Moses Itauma」「モーゼス・イタウマ」と検索し、対象コンテンツを確認するのが確実です。

6-2. フルゴビッチ戦は日本でPPV

8月29日のフルゴビッチ戦については、日本のDAZN配信予定でもDAZN PPVとして案内されています。

ここは特に注意してください。

海外では「Ultimate」と呼ばれるプランの案内が出る地域がありますが、日本のDAZNにはUltimateプランはありません

日本国内ではStandard、Global、Baseball、Soccerなどのプランがあり、今回のイタウマ対フルゴビッチ戦はPPVとして扱われます。

通常のDAZN月額契約へ入っていれば、自動的にPPVまで無料になるという意味ではありません。日本でのPPV価格や購入条件は、試合前にDAZN公式の購入画面で必ず確認してください。

DAZN、WOWOW、U-NEXTなどボクシング配信全体の違いについては、ボクシング配信サービスの比較記事でも詳しくまとめています。

6-3. インスタとYouTubeは公式へ

本人発信を追うなら、Instagramは@m.itaumaです。

トレーニングや試合前の様子などが更新されるため、ニュース記事だけでは伝わりにくい本人の空気感を知ることができます。

YouTubeには@MosesItaumaの公式チャンネルもあります。

検索結果にはファンによる切り抜き動画や似た名前のアカウントも混じりますので、公式サイトからリンクされているアカウントを確認しておくと安心です。

公式サイト:Moses Itauma Official Website

Instagram:@m.itauma

YouTube:@MosesItauma

6-4. DMM×DAZNの使いどころ

イタウマだけでなく、今後も海外ボクシングを追うならDMM×DAZNホーダイも選択肢になります。

2026年8月時点の月額は3,480円。

DMMプレミアムとDAZN Standardがセットになっており、DAZN Standard単体の通常月額4,200円より低く設定されています。

ただし、ここで一番大切なのは「安いから加入する」ことではありません。

自分が見たい試合が通常のDAZN Standard対象なのか、PPVなのかを先に確認することです。

今回のフルゴビッチ戦は日本ではDAZN PPVとして案内されています。

ですから、DMM×DAZNホーダイへ加入しただけでイタウマ対フルゴビッチまで追加料金なしで見られる、と考えるのは危険です。

一方、普段からQueensberryを含む海外興行を見ていて、通常配信や過去映像まで利用する人なら、月額部分を抑える意味はあります。

私なら「今回の1試合だけ見たい」のか、「この先も海外ボクシングを追う」のかを先に決めてから契約を選びます。

月額料金、ポイント特典、PPV価格、配信対象、契約条件は変更されることがあります。申し込み前にDMMとDAZNの公式ページで最新情報を確認してください。すでにDAZNを契約中の場合は、契約経路によって切り替え方法や二重課金の注意点も異なります。

7. イタウマのよくある質問

最後に、モーゼス・イタウマを検索したときに出やすい疑問へまとめて答えます。

Q1. モーゼス・イタウマの戦績は?

A. 2026年8月20日時点で14戦14勝12KO、無敗です。KO率は約86%。判定まで行った試合はプロ初期の2試合だけです。戦績は今後変わるため、最新値は公式プロフィールでも確認してください。

Q2. モーゼス・イタウマはランキング何位?

A. 2026年8月時点ではWBA1位、WBO1位、WBC3位、IBF3位。The Ringの編集ランキングでは6位です。団体ランキングとThe Ringではランキングの意味が違う点に注意してください。

Q3. 身長と体重はどれくらい?

A. 身長は公表資料により約193〜194cm、リーチは約200cmです。Queensberryのプロフィールでは239ポンド、約109kg。フランクリン戦の計量では242ポンド、約110kgでした。ヘビー級の体重は試合ごとに変動します。

Q4. イタウマの試合動画はどこで見られる?

A. Queensberry興行はDAZNで配信され、DAZN公式にハイライトや関連映像があります。過去試合の全編が常に残るとは限らないため、DAZN内検索と本人の公式YouTubeを併用するのがおすすめです。

Q5. フルゴビッチ戦は普通のDAZN契約で見られる?

A. 日本では2026年8月20日時点でDAZN PPVとして案内されています。通常のDAZN Standard契約とPPV購入は別に考える必要があります。なお海外で案内されているUltimateプランは日本にはありません。価格や購入条件は試合前にDAZN公式で確認してください。

8. まとめ

モーゼス・イタウマは、14戦全勝12KOという派手な数字だけで注目されている選手ではありません。

約193〜194cm、試合時には約110kgに達するヘビー級の体を持ちながら、手の速さ、上下の打ち分け、サウスポーからの角度、連打後の位置取りを一つの流れにできる。

そこが私が映像を見て最も惹かれるところです。

ディリアン・ホワイトを初回1分59秒で倒した試合では爆発力を見せ、ジャーメイン・フランクリン戦では3回と5回にダウンを奪い、キャリア初のKO負けを与えました。

ランキングでもWBAとWBOで1位、WBC3位、IBF3位。そして8月29日にはフルゴビッチとのIBF世界王座決定戦へ進みます。

それでも、長いラウンドで消耗したときの判断、世界トップ級の強打を受けた後の立て直し、大型選手から押し込まれたときの対応は、まだ十分には見えていません。

だから今の段階で「次のタイソンだ」「もう世界最強だ」と言い切る必要はないと思います。

すごいのは、21歳でそれを確かめる世界戦まで来てしまったことです。

そしてフルゴビッチに勝ったとしても、その先にはIBF指名挑戦者フランク・サンチェスが待っています。

ここからは1試合ごとに「有望株」という肩書きが剥がれ、本当の世界トップとしての力を問われる時間になるでしょう。

8月29日は、イタウマが世界王者になるかどうかだけではなく、この若者の底が初めて深く見える夜になるはずです。

あなたが「この選手は本物だ」と感じる瞬間は、豪快なKOそのものではなく、その少し前の一歩や、何気ないボディブローにあるのかもしれません。

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