本日、北海道小樽市で、シカ用のわなにかかっていたクマを駆除しようとしたハンター2人が、クマの逆襲により負傷する事態が発生しました。
また、きのう3日には宮城県と長野県でクマによるとみられる死者が出ており、秋の出没シーズンを迎え、クマの脅威が極めて深刻な状況にあります。
駆除中のクマが逆襲、ハンター2人が負傷
本日午前10時ごろ、北海道小樽市の山中で、60代と70代のハンター2人がクマに襲われ、手足などにけがを負いました。
警察によると、2人は市が設置したシカ用のわなを確認したところ、体長1.8メートルほどの大型のオスグマがかかっているのを発見。
駆除しようとした際、クマが暴れてわなから外れ、逆襲したということです。
クマはその場で駆除されましたが、高齢化が進むハンターにとって、命がけの活動に改めてリスクが伴うことが示されました。
また、青森県田舎館村でも本日未明、散歩中の70代の男性がクマに襲われ、背中などに軽傷を負っています。
宮城・長野で死者、栗原市では1人が依然行方不明
きのう3日には、各地でクマによる痛ましい被害が明らかになりました。
- 宮城県栗原市: 山中でキノコ採りをしていたグループのうち、70代の女性1人が倒れて死亡しているのが発見されました。現場には血のついたハンカチなどが落ちており、クマに襲われたとみられています。このグループでは、さらにもう1人の女性と連絡が取れておらず、警察やヘリによる捜索が続けられています。
- 長野県大鹿村: 山林で78歳の農業男性が遺体で見つかりました。遺体には複数の爪痕があり、警察はクマに襲われたとみています。
これらの事件は、クマが冬眠に向けて餌を蓄える秋の時期に、人里近くの山林で遭遇するリスクが極めて高まっていることを示しています。
広がる警戒範囲、遊水地付近にもクマ
クマの出没は、山間部から市街地へ、さらに広域にわたって確認されています。
埼玉県加須市では、栃木、群馬、埼玉、茨城の4県にまたがる渡良瀬遊水地にほど近い場所で、クマのような動物が徘徊しているとの目撃情報がありました。
これは、6日前に栃木市の遊水地内でクマが目撃された地点から、約6キロ南に移動したことになります。
行政は、住民に対し「クマを発見した場合には決して近づかず、警察へ通報をお願いします」と、最大限の警戒を呼びかけています。



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