【30秒でわかる結論】
- 管理職でも深夜(22時〜5時)に労働が発生すれば、深夜割増の対象になり得ます(管理監督者でも同様)
- つながらない権利は日本では明文の法律としては未整備ですが、実務は安全配慮や健康確保の観点で「切る仕組み」を作るのが現実解です
- 迷ったら深夜の通知オフと休日の緊急連絡ルートだけ先にルール化すると、最短で揉めにくくなります
【今すぐやること3つ(3分で判断できます)】
- 1. 自分の深夜労働(22時〜5時)になりそうな対応ログを確認する(深夜割増の未払い・頻度の可視化)
- 2. 使っているチャットツールで予約送信や送信予約の有無をテストする(22時以降は翌朝送信に寄せる)
- 3. 休日連絡の緊急定義を1つだけ決める(例:人命・重大事故・大規模障害以外は翌営業日)
- 深夜や休日にチャット通知が来ると、内容を見る前に動悸がする → YES / NO
- 管理職扱いだけど、出退勤も時間管理もガチガチで裁量がない気がする → YES / NO
- トラブル時に自分の身を守る客観的な控え(対応時間・頻度・指示)が手元にない → YES / NO
YESが1つでもあれば、まずは「証拠(控え)を残す」と「通知の切り分け」から始めてください。動悸や睡眠不良など体の不調が続く場合は、無理せず医療機関に相談するのが安全です。
※この記事では、結論を実行に移すための基準例として「Fitbit Charge 6」を先に挙げます(他のおすすめ購入リンクは記事末尾にまとめています)。
こんにちは。ジェネレーションB、運営者のTAKUです。
つながらない権利と管理職の対象外で検索している人って、だいたい同じところでモヤっとしているはずです。
労働基準法41条の適用除外って聞くと「管理職は時間外も休日も全部OKなの?」となりがちですが、実際は管理監督者の要件や、深夜連絡の扱い、休日対応の義務、判例の流れ、パワハラになり得るラインなど、論点がごちゃっと絡みます。
さらにテレワークが増えた今は、隠れ残業や常時接続の圧が見えにくくて、就業規則や社内ルール、勤務間インターバルみたいな仕組みの話までセットで考えないと、運用で詰まりやすいんですよね。
この記事では、フランスなど海外の考え方もヒントにしつつ、管理職でも現実的に守れる線引きと、会社側が揉めにくくする対策を、分かる範囲で噛み砕いて整理します。
この記事でわかること
- つながらない権利の基本と勤務時間外の線引き
- 労働基準法41条の対象外が意味すること(誤解しやすいポイント)
- 名ばかり管理職や判例で揉めるポイント(証拠と実態)
- 就業規則やツールで実装する現実的な対策(深夜・休日の守り方)
1. つながらない権利と管理職の対象外
まずは「そもそも何が対象外なのか」を土台から整理します。
ここを飛ばすと、休日連絡や深夜連絡の話が全部“感情論”になりやすいので、言葉の意味と法的な枠組みを先に揃えておきます。
1-1. 勤務時間外のつながらない権利
つながらない権利って、ざっくり言うと「勤務時間外に仕事の連絡に追いかけ回されない状態を守る」という発想です。
国によっては制度として整っていたり、会社のルール作りが義務づけられていたりしますが、日本では今のところ「これがつながらない権利です」と単独の法律で一本化されているわけではありません。
ただ、だからといって「時間外に連絡し放題でいい」とは別の話です。
現場で問題になるのは、実際に返信したかどうかだけじゃなくて、通知が鳴るだけで休みが“拘束”っぽくなる点なんですよね。
連絡が来る可能性があるだけで、頭の片隅がずっと仕事に引っ張られてしまう。
これが続くと、休日の回復力が削れていきます。
「返信してないのに疲れる」が起きる理由

チャットやメールは、受け手が見た瞬間に脳が“仕事モード”へ切り替わりやすいです。
SlackやTeams、LINE WORKSみたいなツールだと、通知→確認→頭の中で優先順位付け、が反射的に走ります。
管理職だと、部下の相談や顧客対応、上司からの依頼が混ざるので、判断コストが一気に上がります。
さらに厄介なのが「いつ来るか分からない」という予期不安です。
実際の作業時間が短くても、待機のストレスが長いと疲労感が溜まります。
ここを放置すると、体感的には“休んでない”状態が常態化しやすいです。
管理職がハマりやすい3つの沼
- 即レス文化:返信速度が評価や信頼と結びついてしまう
- 属人化:あなたしか判断できない仕事が残っている
- 緊急定義ゼロ:全部が“急ぎ”扱いになり、止まらない
どれも本人の努力だけで解決しにくいのがポイントで、仕組みやルールの後押しがないと、結局は「我慢できる人が損をする」形に落ちやすいです。
管理職の場合、部下や顧客対応の関係で「緊急時は仕方ない」も起きがちです。
だからこそ、理想論で全面禁止にするより、まずは「何が緊急か」を決めておくのが現実的だと思っています。
ポイント
つながらない権利は「全部無視してOK」という話というより、勤務時間外の連絡を当たり前にしないための線引きの考え方として捉えると運用しやすいです。
最初の一歩は「深夜は原則送らない」「休日は緊急だけ」みたいな、守りやすいルールからで十分です。
1-2. 労働基準法41条の適用除外
管理職が対象外と言われるとき、よく出てくるのが労働基準法41条です。
ここで言う「対象外」は、主に労働時間・休憩・休日の規定が適用されない枠(いわゆる管理監督者など)を指します。
ただ、ここを免罪符みたいに扱うと危ないです。
41条は労基法の全部を消すわけじゃないし、別の考え方(健康・安全の観点や、そもそも管理監督者に該当するかどうか)で管理職も守られる領域が普通にあるからです。(出典:e-Gov法令検索「労働基準法」)
「適用除外」と「何でもOK」は別物

41条の話がややこしいのは、「時間管理の規定の一部が外れる」ことと、「会社が好き放題できる」ことが混同されがちだからです。
現場の会話だと、対象外=残業代ゼロで深夜でも休日でも無限に働ける、みたいな誤解が出やすい。でもそこまで単純じゃないです。
たとえば、管理監督者は労働時間・休憩・休日の枠から外れる可能性がある一方で、深夜の時間帯に労働が発生すれば深夜割増の論点が残ります。
また、役職に関係なく、働く人の健康を守る視点(安全配慮や健康確保措置)も現実にはかなり重いです。
つまり「時間の規定が外れるかもしれない」と「健康管理が不要」は別の話ですね。

法定休日と所定休日の違いも要注意
休日の話は、法定休日(労基法上の最低限の休日)と、会社が独自に決める所定休日(例えば土日休みのうちの片方など)が混ざって荒れやすいです。
実務で揉めるのは「休日っぽい日なのに扱いが違う」ケースなので、会社側も本人側も、まず用語を揃えたほうが早いです。
| 論点 | ざっくり整理 | 実務で揉める点 |
|---|---|---|
| 労働時間・休憩・休日 | 管理監督者なら適用除外になり得る | そもそも管理監督者かどうか |
| 深夜帯の扱い | 深夜に労働があれば割増の論点が残る | チャット返信も労働か?待機は? |
| 健康・安全の配慮 | 役職に関係なく重要 | 常時接続・長時間の放置 |
さらに、勤務時間外の連絡が常態化していると、そもそも「本当に管理監督者なの?」という争点に火がつきやすいです。
対象外の前提が崩れると、話が一気にややこしくなります。
補足
1-3. 管理監督者の3要素

会社で「課長だから管理職」「店長だから管理職」みたいに呼んでいても、法律上の管理監督者とイコールじゃないのがややこしいところです。
ポイントは、肩書きではなく実態です。
管理監督者かどうかは、ざっくり次の3つの観点で見られがちです。
ここが弱いと名ばかり管理職と見られて、後から揉めやすくなります。
| 観点 | 満たすイメージ | 否定されやすい例 |
|---|---|---|
| 職務内容・権限 | 採用・配置・評価などに関与 | 決定権がなく伝達係に近い |
| 勤務態様の裁量 | 出退勤の裁量が大きい | 時間管理が厳格で承認だらけ |
| 待遇 | 地位に見合う給与・手当 | 時給換算で一般社員と大差ない |
1つ目:職務内容・権限(本当に“経営側”に近いか)
ここは「部下がいる」だけだと弱いです。
採用・配置・評価・労務管理みたいな、人の扱いに関する重要な権限に関わっているかどうかが肝になります。
極端な話、シフトを作って現場を回しているだけで、人事権限はほぼ無い…となると、管理監督者としては弱く見られがちです。
2つ目:勤務態様の裁量(時間をコントロールできるか)
つながらない権利の文脈だと、ここが一番刺さります。
出退勤がガチガチで、遅刻したら賃金控除、早退は承認が必要、休日も即レスを求められる…となると、裁量があると言いにくいですよね。
さらに「返さないと評価が下がる」みたいな空気があると、実態として指揮命令下に近づきます。
3つ目:待遇(責任と報酬のバランス)
待遇は感情論になりがちですが、実務的には重要です。
管理職なのに手当が少なく、結果として一般社員の残業代込み給与と大差ない(または下回る)だと、名ばかり管理職っぽさが増します。
ここは「高ければOK」という単純な話ではないですが、責任に見合う差があるかは見られやすいです。
セルフチェック(感覚でOK)
- 自分の裁量で「今日は早く切り上げる」が実際にできる
- 休日に反応しなくても評価が落ちない仕組みがある
- 人の配置や評価に関して、意見が反映される場がある
- 責任の重さに対して、給与・手当の納得感がある
つながらない権利の文脈だと、特に勤務態様の裁量性が効いてきます。
休日や深夜に即レスを求められて、応じないと評価が下がるような空気があると、「裁量がある」と言いづらくなります。
1-4. 名ばかり管理職と判例
名ばかり管理職の話が出てくると、怖いのは「後からまとめて揉める」パターンです。
勤務実態が一般社員に近いのに管理職扱いで残業代が出ていない、みたいな形だと、未払い残業代の請求につながる可能性があります。
ここでつながらない権利が絡むのは、「常時接続を強いられている」こと自体が、裁量のなさを示す材料になり得るからです。
つまり、管理職を対象外として雑に扱うほど、管理監督者性の否認リスクを自分で育てる形になります。
揉めるときに見られがちな“実態”
判例って言うと難しく聞こえますが、現実に揉めるときは「実態」を示す材料が並びます。
たとえば、出退勤ルール、遅刻控除の有無、休日対応の頻度、上司からの指示の出方、評価と即レスの関係、チャットログやメールの時間帯、会議予定の詰まり具合…こういうものが積み重なるイメージです。
特にチャットはログが残りやすいので、会社側が雑な運用をしていると、後から説明が苦しくなりやすいです。
「みんなやってるから」で押し切れる場面ばかりじゃない、というのが現実かなと思います。
本人ができる“現実的な守り”
もし「これ、名ばかり管理職じゃ…?」と不安があるなら、まずは感情より整理が大事です。
いきなり喧嘩腰で主張するより、深夜・休日の連絡頻度、対応時間、対応が評価に影響していそうか、といった控えを作る。
会社に伝えるなら「権利を振りかざす」より「健康と生産性のために線引きしたい」という言い方のほうが、通りやすいこともあります。
注意
未払い残業代や管理監督者の該当性は、個別事情で結論が変わります。制度や時効なども変更されることがあります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は弁護士・社労士など専門家にご相談ください。
関連して、退職時に未払い残業代をどう扱うかの考え方は別記事でも整理しています。
話が重くなるテーマなので、必要なら先に目を通すと判断軸が作りやすいです。

1-5. 深夜割増と労基法37条

管理職が対象外と言われても、深夜の扱いは切り分けて考えたほうが安全です。
深夜(原則として22時〜5時)の労働は、健康負荷が大きいので、管理監督者であっても深夜割増の論点が残るのが基本線になります。
また、「深夜にちょっと返信しただけ」「休日に少しだけ対応しただけ」でも、実質的に指揮命令下で対応を強いられているなら、その時間が労働と評価される争点になり得ます。
ここが曖昧なままだと、あとでログややり取りが材料になって話が進むこともあります。
深夜の「ちょっとだけ」が積もる怖さ
深夜の対応って、単体で見ると5分、10分かもしれません。
でもそれが週に何回もあると、睡眠の質が落ちたり、翌日の集中力が削れたりして、ジワジワ効いてきます。
しかも管理職は、その翌日に会議も決裁も詰まっていて、結局リカバリーできないことが多いです。
さらに、深夜の連絡は「受け手」だけじゃなく「送る側」も疲れます。
夜に送ってしまうと、翌朝に追加の対応が生まれて、仕事が終わらない循環が強化されます。
ここは個人の根性というより、運用設計の問題かなと思います。
チャットの即レス圧を減らす工夫
深夜連絡をゼロにできない業種でも、少なくとも「深夜は原則送らない」「送るなら緊急定義に沿う」「代替の当番に回す」みたいなルールがあるだけで、運用の安心感が変わります。
大事なのは、深夜帯は「送っても返ってこない」前提を全員で共有することです。
- 予約送信を基本にする(深夜に送らない)
- 緊急連絡はチャンネルを分ける(普段の連絡と混ぜない)
- 当番・代行ルートを作る(属人化しない)
- 終業ステータスに「返信は翌営業日」を明記
豆知識
法律の話は難しくなりやすいですが、深夜帯は体への負荷が大きいという点で、現場ルールとしても優先して守りやすい領域だと思います。
1-6. フランスの海外事例と法制化
つながらない権利の話でよく引き合いに出されるのがフランスです。
勤務時間外にデジタル連絡から切り離す考え方が進んでいて、企業側にもルール作り(交渉や方針の明文化)が求められる方向で整ってきました。
面白いのは、管理職でも一枚岩じゃなくて、経営に近い層と、それ以外の管理職を分けて考える発想が強いところです。
日本だと「管理職=対象外」で雑にまとめられがちですが、海外の考え方を見ると、むしろ中間管理職こそ保護が必要という視点が出てきます。
「管理職」を二層で捉える発想
海外の制度をそのまま日本に当てはめるのは危険なんですが、ヒントとして強いのが「経営に近い層(超上位)」と「中間管理職」を分けて考えることです。
日本だとプレイングマネージャーが多くて、業務量が増えがちなのに、対象外のラベルだけ貼られてしまうことがある。
ここがパラドックス(正しそうに見える前提と論理から、納得しがたい、あるいは矛盾する結論に至る命題や事象)になりやすいです。
実務で効くのは「仕組みで諦めがつく」工夫
海外の事例で参考になるのは、精神論より仕組みで支えるところです。
就業時間外の送信抑制、休暇中の自動返信、チャットの通知設計など、仕組みで「送っても返ってこない」状態を作る。
これがあるだけで、送る側の“急ぎ”の錯覚が減って、勤務時間内に集中しやすくなります。
海外事例を取り入れるときの注意
制度の背景や労使関係が違うので、言葉だけ真似すると失敗しやすいです。まずは自社の緊急定義、当番設計、通知設計みたいな、運用に落ちる部分から取り入れるのが安全かなと思います。
2. つながらない権利の管理職対象外対策

ここからは「じゃあ現場はどうする?」の話です。
管理職を対象外として扱うにしても、揉めにくく、燃えにくく、そして本人のコンディションも守れるように、ルールと仕組みの両方で整えていきます。
前提
この記事は一般的な整理です。会社の規程や契約、職種特性で最適解が変わります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は弁護士・社労士など専門家にご相談ください。
2-1. 休日連絡と処分の可否
一番トラブルになりやすいのが、「休日の連絡を無視したら処分できるの?」問題です。
ここは白黒で言い切るより、リスクの見取り図を持ったほうが安全です。
まず、休日対応を当たり前の義務にしてしまうと、管理監督者の裁量が薄く見える方向に寄りやすいです。
さらに、応答しないことを理由に不利益を与える運用は、評価・懲戒の妥当性という別の火種も生みます。
「休日対応=当然」になると何が起きるか
休日対応が当たり前になると、現場の行動が変わります。
送る側は「土日でも返ってくる前提」で依頼を投げるようになるし、受ける側は「休みでも気にしておく」前提で生活するようになります。
短期的には回るんですが、長期的には管理職の回復力を削って、結局はミスや判断の質低下につながりやすいです。
さらに怖いのが、休日の対応が評価と結びつくことです。
「返さないと評価が下がる」「返して当然」になった瞬間、つながらない権利の逆を行きます。
本人の裁量も薄く見られやすくなります。
現実的な落としどころは、緊急時の定義を決めて、連絡フローを固定することだと思っています。

たとえば「人命・重大事故・大規模障害・翌営業日が成立しない」みたいな範囲に絞る。
逆に「資料の確認」「報告忘れ」みたいなものは緊急に入れない、と明文化する。
| 区分 | 緊急に入る例 | 緊急に入れない例 |
|---|---|---|
| 安全・事故 | 人身事故、重大な労災 | 翌週の安全会議資料の確認 |
| システム | 大規模障害、顧客影響が大 | 軽微な表示崩れの報告 |
| 営業・取引 | 違約金や大損失が濃厚 | 月曜の商談資料の追記 |
運用が安定するコツ
- 緊急の定義を就業規則や社内ルールに落とす
- 休日の連絡は誰に・何を・どこまでを固定する
- 管理職本人が不在でも回る代行ルートを用意する
「処分できるかどうか」だけで考えると、会社も本人も消耗しやすいです。
処分を匂わせるより、最初から緊急連絡の回線と判断ルールを決めておくほうが、結果として揉めにくいと思います。
2-2. 時間外連絡のパワハラ対策
時間外連絡が続くと、パワハラの文脈に入ってくることがあります。
ポイントは、業務上の必要性や頻度、言い方、そして受け手が断れない状況になっているかどうかです。
管理職は「送る側」にも「受ける側」にもなりがちなので、両方の視点が必要です。
送る側としては、時間外に投げた時点で相手の生活時間を削っている自覚を持つ。
受ける側としては、断れない空気があるなら、仕組みで断れるようにする。
ここが現実的です。
パワハラっぽく見えるライン(雑に言うと)
時間外連絡そのものが即アウトというより、「必要性が薄いのに頻繁」「返さないと責める」「人格否定や圧のある言い方」「深夜・休日が常態化」みたいな積み重ねで、受け手が逃げられない状況になると危ないです。
特に管理職が部下にやるケースは、権力差があるので、受け手が断れない方向に傾きやすいです。
送る側がやりがちなNG
私が見聞きする範囲でも、よくあるのが「確認だけ」「念のため」「これ見といて」みたいな軽いノリの連絡です。
送った側は軽いんですが、受け手は重い。
特に見といては、実質的に「返信はしなくていいけど作業はしてね」に聞こえることがあって、疲弊につながります。
もうひとつは、相手が返さないことを前提にしていないメッセージです。
返信が来ないと追撃する、既読が付かないと不機嫌になる、
翌日に「なんで返さないの?」になる。
この流れが続くと、職場の空気自体が悪くなります。
このあたり、叱責とパワハラの線引きや、相談先の目安は別記事でかなり噛み砕いています。
時間外連絡のストレスが「ただの忙しさ」を超えてきたら、早めに定義を持っておくのがラクです。

補足
時間外連絡のルール化で入れたい一文(例)
- 勤務時間外の連絡は原則禁止
- 緊急時のみ例外(緊急定義に合致する場合)
- 勤務時間外に応答しなかったことを理由に不利益を与えない
2-3. テレワークと隠れ残業管理

テレワークで厄介なのは、隠れ残業が増えやすいことです。
本人も「ちょっとだけ」のつもりでPCを開き、気づくと夜まで作業していた、みたいなことが起きます。
管理職は成果責任を背負う分、終わりが曖昧になりがちです。
だからこそ、稼働の見える化は監視ではなく保護として扱ったほうがいいと思います。
PCログや勤怠、会議時間など、客観情報から「休めてない兆候」を拾う。
そして、時間外に連絡が飛ぶ構造があるなら、会議の詰め込みや決裁フロー、属人化など、プロセス側の問題も疑ったほうがいいです。
個人の根性で解決しようとすると、長期的にはチームが痩せます。
テレワークで常時接続が起きやすい理由
オフィスだと、17時以降に上司へ声をかけるのって、なんとなく遠慮が働くじゃないですか。
でもチャットだと、その遠慮フィルターが外れます。
送る側は「返せるときでいいよ」と言いながら、結局は通知で相手の脳を起こしてしまう。
ここがテレワークの落とし穴だと思います。
さらに、家だと「あと10分だけ」が積み重なって、仕事の境界が溶けます。
管理職は「明日の会議が…」「部下が困ってる…」で自分を後回しにしがちなので、気づいたら夜、になりやすいです。
見える化は保護として運用する
ログの話はデリケートです。
やり方を間違えると監視っぽくなって、信頼が落ちます。
だから私は、見える化するなら「健康を守る」「負荷を下げる」「業務を減らす」ために使う、という目的を最初に言語化すべきだと思っています。
- 夜間ログインが続いたら、業務配分を見直す
- 夕方以降の会議を減らす(会議が夜を作りがち)
- チャットは返信期限を書く(今すぐ不要を明確に)
- 判断を属人化させない(代行可能にする)
注意
ログ取得やモニタリングは、目的・範囲・取り扱いを明確にしないと逆に不信感が出ます。社内規程やプライバシーの扱いも含め、必要に応じて専門家へ確認してください。
テレワークは便利ですが、境界線が曖昧になりやすいぶん、つながらない権利の設計が雑だと一気に崩れます。
だからこそ「時間外の連絡ルール」と「業務プロセスの見直し」をセットで考えるのが現実的です。
2-4. 就業規則とサーバー停止、勤務間インターバル
対策で一番強いのは、結局「ルール」と「仕組み」をセットで入れることだと思います。
どちらか片方だと、運用がゆるんで元に戻りがちです。
就業規則・社内ルールで決めたいこと
最低限、勤務時間外連絡の原則、例外(緊急時)の定義、応答しなかったことによる不利益取り扱いの禁止、この3つは押さえたいです。
ここが曖昧だと、現場の空気がルールになってしまいます。
あと地味に効くのが「誰が判断するか」です。
緊急の判断を現場任せにすると、結局は念のためが増えます。
だから、緊急連絡は当番や責任者に集約して、判断の入口を絞る。
これだけで、管理職の常時接続がかなり減ることがあります。
技術で切るとラクになる

精神論に寄せず、送受信の制御や予約送信、通知の設計、VPNや社内システムのアクセス制限などで、物理的に「つながりにくい」状態を作ると、驚くほど揉めにくくなります。
送信者が「今送らないと忘れる」タイプでも、予約送信がデフォルトなら問題が減ります。
受信者側も「見ないと不安」を、仕組みで断ちやすい。
私はこの仕組みで諦めがつくが最大の強みだと思っています。
- 時間外は予約送信を基本にする
- 終業ステータスにはメンションしないルール
- 深夜帯の送信は警告ポップアップ
- 休日はアクセスを申請制にする
- 勤務間インターバルを管理職にも適用する
勤務間インターバルは「休むのが下手」を助ける
勤務間インターバルは、深夜まで働いた翌朝に「遅く来る」ことを本人の判断に任せず、ルールとして休ませる発想です。
管理職ほど休むのが下手になりやすいので、仕組みで背中を押すほうがうまく回ることがあります。
たとえば、深夜対応が発生したら翌日の午前は会議を入れない、決裁の締切をずらす、当番に引き継ぐ。
こういう運用をセットで作ると、インターバルが「ただの理想」ではなく「業務の設計」に変わります。
| 施策 | 狙い | 運用のコツ |
|---|---|---|
| メールサーバー停止 | 送受信を物理的に止める | 緊急ルートを別で用意 |
| 予約送信のデフォルト | 夜間の衝動送信を抑える | テンプレで促す |
| 通知ルールの標準化 | 心理的拘束を減らす | 終業ステータス運用 |
| 勤務間インターバル | 回復時間を確保 | 翌朝会議を入れない |
ルールと仕組みが揃うと、「守らない人が悪い」という空気から、「守れるように設計する」に変わります。
管理職の対象外問題は、ここまで持っていけるかが勝負だと思います。
2-5. 自分を守る「通知選別」と「ログ管理」の環境

法的な線引きを知るだけでは、現場の即レス圧や健康被害は防げません。
通知を手元で選別してスマホ断ちしつつ、深夜・休日の対応が増えている事実を自分で把握できるようにする。
これだけでも、状況のコントロール感がかなり上がります。
ここで紹介するデバイスは、あくまで「通知を見ないで済む工夫」と「生活リズムの可視化」のための道具です。
医療目的の診断や治療の代わりにはならないので、体調が悪いときは医療機関へ相談してください。
大事な前提
ウェアラブルの睡眠・ストレス指標はあくまで一般的な目安です。数値の解釈で不安が強い場合は、専門家に相談するのが安全です。
①【低価格帯:まずは通知ストレスを減らしたい方へ】
Xiaomi Smart Band 9
Xiaomi Smart Band 9 Active 1.47インチディスプレイ 軽量設計 交換可能なフレーム ヘルスモニタリング機能 スポーツモード 防水 最大18日間バッテリー持続 価格:3080円 |
役割:通知の選別と基礎的な睡眠ログの自動記録
ここがポイント:スマホを見ずに「無視していい連絡」を判断できるため、休日の心理的拘束が減りやすいです
選定理由
・コスパが高く、まず試しやすい
・メーカー公表で通常使用のバッテリーが長め(条件で変わります)
・軽量でつけっぱなしでも負担が少なめ
検索用キーワード:Xiaomi Smart Band 9/シャオミ スマートバンド9
②【中価格帯:通知と睡眠・負荷の傾向をしっかり掴みたい方へ】
Fitbit Charge 6
価格:19440円 |
役割:通知の選別と健康ログの自動記録(睡眠・心拍など)
ここがポイント:夜間の覚醒や睡眠の分断が続いているかを掴みやすく、生活側から“無理してる兆候”に気づきやすいです
選定理由
・バンド型で装着負担が軽め
・通知の取捨選択をしやすい
・条件が合えばSuicaなどのタッチ決済が使える場合もある(地域・設定・カード等で差があります)
検索用キーワード:Fitbit Charge 6/フィットビット チャージ6
③【高価格帯:iPhone連携と高度な機能が必要な方へ】
Apple Watch Series 10
価格:85800円~ |
役割:通知の選別・簡易返信とヘルスケア記録
ここがポイント:手元での確認・返信の工夫でスマホ依存を下げつつ、日々の状態を俯瞰しやすいです(機能は地域や設定で差があります)
選定理由
・iPhoneの通知制御(おやすみモード等)と連動しやすい
・画面が見やすく、緊急時の内容確認がスムーズ
・転倒検出など、万が一の備えが手厚い(設定が必要な機能もあります)
検索用キーワード:Apple Watch Series 10/アップルウォッチ シリーズ10
2-7. 【まとめ】つながらない権利と管理職の対象外
つながらない権利と管理職の対象外をひとことでまとめるなら、「対象外という言葉だけで雑に運用すると、むしろリスクが増える」です。
管理監督者の3要素が揃っていないと名ばかり管理職になりやすいし、深夜連絡や休日連絡が常態化すると、裁量のなさの材料にもなり得ます。

この記事の結論を、超短く整理すると
- 対象外という言葉だけで運用すると危ない
- 緊急定義と代行ルートで休日連絡を絞る
- 通知設計と予約送信で深夜連絡を減らす
- テレワークは隠れ残業が出やすいので、業務設計が大事
私が現実的だと思うのは、緊急時の定義を決め、不利益取り扱いをしないと明文化し、さらに予約送信や通知制御などの仕組みで守ることです。
管理職本人を守ることは、チームと会社の生産性を守ることにもつながります。
そしてもう一段大事なのが、属人化を減らすことです。
管理職が「いないと回らない」状態だと、つながらない権利を語っても現実が追いつきません。
判断を分散する、当番を作る、決裁を簡素化する。
こういう地味な改善が、結局いちばん効きます。

👇時間のない方はこちらの動画をチェック👇
最後に
法律や制度の扱いはケースで変わります。正確な情報は公式サイトをご確認ください。最終的な判断は弁護士・社労士など専門家にご相談ください。

