羅臼岳の悲劇、DNA鑑定で襲撃グマを特定—駆除には抗議の声が殺到

北海道の羅臼岳で登山者を襲い死亡させたヒグマについて、DNA鑑定の結果、現場近くで駆除された母グマだったと特定されました。
羅臼岳での登山者死亡事故は世界自然遺産登録後初めてであり、地元猟友会も「人を襲うのは本当に稀」と驚きを隠しません。
しかし、この駆除をめぐっては、斜里町役場に100件以上もの抗議電話が殺到しています。
「なぜクマを殺したのか」「クマのいる場所に行くのが間違い」といった意見が寄せられ、2023年に秋田で起きたクマ駆除騒動と同様の構図が繰り返されています。
悲劇的な事故が起きたにもかかわらず、クマの駆除に対する価値観の対立が改めて浮き彫りになりました。
クマの脅威が事件を覆い隠す…殺人事件と判明した秋田の事案
クマへの警戒が強まる中、秋田県大仙市で発生した死亡事案が、世の中に新たな問いを投げかけています。
18日に93歳の男性が自宅で死亡しているのが見つかり、当初、市は「クマに襲われた可能性」として注意を呼びかけていました。
しかし、その後の司法解剖で、死因が刃物による出血性ショックだったことが判明し、殺人事件と断定されました。
この事件は、クマの脅威が社会に広く浸透しているあまり、他の犯罪の可能性を見誤るほどのインパクトを持っていることを示しています。
SNSでは「何でもかんでもクマのせいにするな」「クマがかわいそう」といった意見も寄せられ、羅臼岳の件と共通する価値観の対立がここでも見られました。
観光地でも広がるクマの出没、有名人も警戒呼びかけ
クマの出没は、もはや特定の地域や山奥だけの問題ではありません。
俳優の高橋英樹さんも、ブログで長野県蓼科の別荘地付近でクマの目撃情報があったことを報告。
「少し怖いなあ」と心境を明かし、ファンに警戒を呼びかけました。
クマによる被害や出没が深刻化する中、その対策を巡る議論は複雑化しています。
人命の安全確保か、野生動物との共存か、正解のない問いに、私たちは向き合い続ける必要があります。



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