【完全保存版】バズコックスの名曲を解説!伝説のバンドの軌跡と魅力

イギリスのパンクバンド、バズコックスのピンク色の公式ロゴ

あなたは、イギリスの伝説的パンクバンド、バズコックスの名曲を探していませんか。

1976年の結成以来、パンクロックの歴史にその名を刻み、後進のバンドに計り知れない影響を与え続けてきた彼ら。

その中心人物であった故ピート・シェリーが生み出した数々の楽曲は、時代を超えて今なお多くの音楽ファンの心を捉えて離しません。

この記事では、バンド最大のヒット曲である「Ever Fallen in Love」をはじめとした必聴の名曲や、初心者が最初に手に取るべき名盤について、その背景や魅力を余すところなく解説します。

さらに、意外と知られていないバンド名の意味や歴代のメンバーの変遷、ファンの間で人気のTシャツに込められたアートワークの秘密、そして伝説となった過去の来日公演の情報まで、バズコックスが持つ多角的な魅力を深く掘り下げていきます。

「Singles Going Steadyとはどういう意味ですか?」といった素朴な疑問にも丁寧にお答えしますので、この機会にぜひ、バズコックスの奥深い世界に触れてみてください。

この記事でわかること

  • バズコックスの歴史とバンド名の由来がわかる
  • ファンが選ぶ代表的な名曲とヒットの背景がわかる
  • 初心者が最初に聴くべきおすすめの名盤がわかる
  • バンドの功績や後世に与えた影響がわかる
目次

1. 時代を築いたバズコックスの名曲と軌跡

  • バンド名の意外な意味とは?
  • バンドを支えた歴代メンバー
  • 中心人物ピートシェリーの功績
  • 代表的なバズコックスの名曲たち
  • Ever Fallen in Loveのヒット
  • 過去の来日公演を振り返る

1-1. バンド名の意外な意味とは?

バズコックスという一度聞いたら忘れられないユニークなバンド名は、「ステージで演奏する興奮」「仲間」という、彼らの原点を象徴する2つの言葉を組み合わせたスラングに由来します。

具体的には、1970年代にイギリスで放送されていたミュージカルコメディ番組『Rock Follies』のレビュー記事に登場した一文、「It’s the buzz, cock.(そいつは最高の気分だぜ、相棒)」からインスピレーションを得たとされています。

ここで言う「Buzz」は、ライブ演奏の高揚感やアドレナリンがほとばしる感覚を指し、「Cock」は彼らの故郷であるマンチェスター地方で「仲間」や「相棒」を意味する親しみを込めたスラングでした。

この言葉の響きと意味に感銘を受けた創設メンバーのハワード・ディヴォートがバンド名として採用したのです。

もちろん、パンクバンドらしい少し下品で挑発的なダブルミーニングも意識されており、その絶妙な言葉選びのセンス自体が、彼らのアイデンティティの一部となっています。

単なる過激さや反抗を売りにするのではなく、どこか知的でユーモアを感じさせるネーミングは、バズコックスというバンドの本質を見事に表していると言えるでしょう。

豆知識:DIY精神の象徴『Spiral Scratch』

バズコックスは、音楽性だけでなく、その活動スタイルも極めて画期的でした。メジャーレーベルからの関心が得られない中、彼らは友人や家族から資金を借りて自主レーベル「New Hormones」を設立。1977年1月には、英国パンク史上初と言われる完全自主制作盤EP『Spiral Scratch』をリリースしました。このEPは最終的に16,000枚以上を売り上げるヒットとなり、インディーズレーベルのビジネスモデルを確立。パンクのDIY(Do It Yourself)精神を体現した真のパイオニアとして、音楽史にその名を刻んでいます。

1-2. バンドを支えた歴代メンバー

バズコックスの40年以上にわたる歴史は、中心人物であるピート・シェリーとスティーヴ・ディグルという二本の柱を軸に、才能豊かなメンバーたちの加入と脱退を経て紡がれてきました。

ここでは、バンドの各時代を彩った主要なメンバーを紹介します。

バンドの歴史は、その音楽性の変遷とともに、大きく以下の4つの時期に区分できます。

  • 初期 (1976-1977):バンド結成期。創設者ハワード・ディヴォートが在籍。
  • クラシック期 (1977-1981):黄金期と呼ばれ、数々の名曲を生み出した時代。
  • 再結成期 (1989-2018):シェリーとディグルを中心に、新たなリズム隊を迎えた活動期。
  • 現在 (2019-):シェリー没後、スティーヴ・ディグルがその遺志を継ぎバンドを牽引する時代。

特に、ファンから「クラシック・ラインナップ」として絶大な支持を得ているのが、1977年から1981年まで活動を共にした4人です。彼らの化学反応が、バンドの黄金期を築き上げました。

時期ボーカルギターベースドラム
初期 (1976-1977)ハワード・ディヴォートピート・シェリースティーヴ・ディグルジョン・マーハー
クラシック期 (1977-1981)ピート・シェリーピート・シェリー / スティーヴ・ディグルスティーヴ・ガーヴェイジョン・マーハー
再結成後 (主要メンバー)ピート・シェリーピート・シェリー / スティーヴ・ディグルトニー・バーバーフィル・バーカー
現在スティーヴ・ディグルスティーヴ・ディグル / マニ・ペラッツォーリクリス・レミントンダニー・ファラント

初期のボーカリストであったハワード・ディヴォートは、『Spiral Scratch』のリリース直後に「パンクは定型化し始めている」と感じ、音楽性の違いからバンドを脱退。

しかし、彼がその後結成したマガジンは、ポストパンクという新たなジャンルを切り開く最重要バンドの一つとなり、彼の先見性が正しかったことを証明しました。

彼の脱退により、メインソングライターであったピート・シェリーがボーカルを兼任することになり、バズコックスはよりポップでメロディアスな方向性へと舵を切ることになったのです。

現在のバズコックスは、スティーヴ・ディグルが力強くフロントに立ち、2022年にはアルバム『Sonics in the Soul』をリリースするなど、その伝説を止めることなく前進し続けています。

1-3. 中心人物ピートシェリーの功績

バズコックスの音楽、そしてその魂を語る上で、2018年12月6日に63歳で惜しまれつつもこの世を去ったピート・シェリーの存在は絶対に欠かせません。

彼はバンドのフロントマンであり、ほとんどの楽曲を手掛けた、英国が生んだ最も偉大なソングライターの一人でした。

彼の最大の功績は、パンクロックが歌うべきテーマの領域を、根底から拡張したことです。

当時の多くのパンクバンドが社会や政治に対する直接的な怒りや不満を叫んでいたのに対し、シェリーは愛、欲望、失恋、思春期の不安といった、より個人的で内面的な感情を、パンクの性急でラウドなビートに乗せて歌い上げました。

これは、パンクシーンにおける革命的な出来事でした。

彼の紡ぐ歌詞は極めて繊細で、時にジェンダーを感じさせない普遍的な視点から描かれており、それは後のザ・スミスのモリッシーや、ニルヴァーナのカート・コバーンといった感受性の鋭いアーティストたちに直接的な影響を与えたと言われています。

甘く切ないメロディと、甲高くもどこか物憂げな唯一無二のボーカルスタイルは、他の誰にも模倣不可能でした。

彼がかつて自らの楽曲を「ティーンエイジャーのためのサウンドトラック」と表現したように、その音楽は今もなお、世界中のリスナーの心に優しく寄り添い続けています。

世界が悲しんだ早すぎる死

彼の突然の死は、英国放送協会(BBC)をはじめとする世界中のメディアで大きく報じられました。

デュラン・デュランやパール・ジャムなど、ジャンルを超えた多くのアーティストが追悼のコメントを発表し、彼の功績の大きさを改めて世界に示しました。

1-4. 代表的なバズコックスの名曲たち

バズコックスは、その輝かしい活動期間を通じて、時代を超えて愛される数多くの名曲を生み出してきました。

ここでは、彼らのディスコグラフィーの中でも特に重要で、必ず押さえておきたい代表曲を厳選して紹介します。

Orgasm Addict (1977)

記念すべきメジャーデビューシングル。しかし、「オーガズム中毒」というあまりに過激なタイトルと、思春期の性的欲求を赤裸々に歌った歌詞が問題視され、BBCから即座に放送禁止処分を受けた伝説的な一曲です。

ですが、そのスキャンダラスな側面の裏で、わずか2分弱の間に目まぐるしく展開する衝動的なビートと、驚くほどキャッチーなギターリフ、そしてポップなコーラスは、彼らの非凡な才能を世に知らしめるのに十分すぎるインパクトを持っていました。

What Do I Get? (1978)

バンドに初の全英シングルチャート入りをもたらした、初期の最重要曲です。

「一体、僕に何が手に入るっていうんだ?」と、報われない想いを切なく問いかける歌詞と、どこまでも駆け抜けていく疾走感が融合した、パワーポップというジャンルの金字塔とも称される名曲。

後のブリットポップやメロコアバンドが目指した、「泣きながら踊れる」サウンドの原型がここにあります。

Everybody’s Happy Nowadays (1979)

シンセサイザーを導入した、彼らの楽曲の中でも特にポップで軽快なナンバー。

「近頃はみんな幸せかい」と皮肉っぽく歌う歌詞と、一度聴いたら耳から離れないシンセのリフが特徴です。

パンクの枠に収まらない、彼らの音楽的探求心と柔軟性を示す一曲と言えるでしょう。

Harmony in My Head (1979)

ギタリストのスティーヴ・ディグルが作詞・作曲し、自らリードボーカルも務めた、バンドのカタログの中でも特にハードで骨太なサウンドが特徴のナンバーです。

ディグルは、理想のしゃがれた声を出すために、レコーディング直前にタバコを20本も吸って喉を潰したという逸話も残っています。

ピート・シェリーが紡ぐ繊細なポップソングとは一味違った、ダイレクトでパワフルなロックンロールの魅力を存分に味わえます。

Boredom (1977)

前述の自主制作EP『Spiral Scratch』に収録された、バンドの哲学を象徴する初期の代表曲です。

「退屈」と題されたこの曲は、パンクシーンが熱狂の渦中にあった1977年の年初頭から「こんなシーンなんて平凡で退屈だ」と歌い放つ、彼らのシーンに対する冷静な視点と批評精神、そして知性を明確に示しています。

延々と繰り返される2音だけのミニマルなギターソロは、ロック史に残る最も有名なソロの一つです。

1-5. Ever Fallen in Loveのヒット

バズコックスの数ある名曲の中でも、最も広く知られ、商業的にも最大の成功を収めたのが、1978年にリリースされた不朽のアンセム「Ever Fallen in Love 」です。

この曲が生まれたきっかけは、ピート・シェリーがエディンバラのホテルの一室で、テレビで偶然観たミュージカル映画『Guys and Dolls(ガイズ&ドールズ)』でした。

劇中の登場人物が口にした「Have you ever fallen in love with someone you shouldn’t have?(好きになっちゃいけない人を、好きになったことはあるかい?)」というセリフに心を撃ち抜かれたシェリーは、インスピレーションが湧き上がるまま、わずか数十分でこの名曲を書き上げたと伝えられています。

「好きになってはいけない人を、本気で好きになってしまったことはあるかい?」という、誰もが一度は経験するであろう普遍的で切ない恋心を、性急な8ビートと哀愁漂うメロディに乗せたこの曲は、パンクというジャンルの垣根を遥かに超えて、多くの人々の心を掴みました。

全英オフィシャルチャートで最高12位を記録し、バンドの代表曲となっただけでなく、ロック史に燦然と輝くラブソングの金字塔として、後年、ファイン・ヤング・カニバルズやヌーヴェル・ヴァーグ、日本でも木村カエラやリンダ&マーヤなど、数えきれないほどのアーティストによってカバーされ続けています。

この曲の魅力と歴史的意義

  • 普遍的なテーマ:恋愛の喜びと痛みをストレートに描き、誰もが共感できる歌詞。
  • 完璧なソングライティング:切なさと疾走感が見事に融合した、3分弱のポップミュージックの奇跡。
  • パンクの可能性の拡張:パンクのエネルギーを用いて、個人的で繊細な感情を表現できることを証明した。

1-6. 過去の来日公演を振り返る

バズコックスは、ここ日本の音楽ファンからも非常に深く愛されているバンドであり、1989年の再結成以降、幾度となく来日公演を行い、その健在ぶりを日本のファンに見せつけてきました。

特に、再結成後間もない1990年代初頭のクラブサーキットや、日本最大級の音楽フェスティバルである「フジロック・フェスティバル」への出演(2003年、2012年)は、往年のファンを熱狂させただけでなく、彼らをリアルタイムで知らない新しい世代のロックファンにも、そのライブパフォーマンスの圧倒的なエネルギーと楽曲の素晴らしさを鮮烈に印象付けました。

ステージ上で繰り広げられる、ピート・シェリーの甘く切ない歌声と、スティーヴ・ディグルのワイルドでパワフルなギタープレイが織りなすコントラストは、まさに伝説的でした。

残念ながら2018年のシェリーの逝去により、黄金期のメンバーによるパフォーマンスを日本で観ることは叶わなくなってしまいましたが、彼らがこの日本の地で鳴らしたサウンドは、ライブを体験した全てのファンの記憶の中に、永遠に深く刻まれています。

公演情報について

前述の通り、バンドは現在もスティーヴ・ディグルを中心に精力的に活動を続けています。今後の来日公演に関する最新情報については、バンドの公式サイトや日本のプロモーターからの公式発表を注意深くチェックしてください。

2. 深掘り!バズコックスの名曲が聴ける名盤

彼らの長いキャリアの中には数多くのアルバムが存在し、どれから手をつければ良いか迷ってしまうかもしれません。

このセクションでは、バズコックスの核心に触れるために必聴の、時代を超えた名盤たちを厳選してご紹介します。

  • ファン必聴のおすすめ名盤
  • 「Singles Going Steady」とはどういう意味ですか?
  • 定番デザインの公式Tシャツ
  • まとめ:今聴くべきバズコックスの名曲

2-1. ファン必聴のおすすめ名盤

バズコックスの音楽の真髄に触れるには、彼らが最もクリエイティブだった1978年から1979年にかけてリリースされた、通称「初期3部作」と呼ばれるオリジナルアルバムを聴くのが一番の近道です。

それぞれに個性があり、バンドの急速な進化を感じ取ることができます。

Another Music in a Different Kitchen (1978)

記念すべき1stフルアルバム。

プロデューサーにマーティン・ラシェントを迎えた本作は、パンクならではの荒々しい衝動と、既に完成の域に達しているポップなメロディセンスが完璧なバランスで同居した奇跡的な一枚です。

キレの良いタイトなサウンドの中に、「I Don’t Mind」や「Autonomy」といった代表曲が並びます。

バンドの初期衝動をダイレクトに浴びたいなら、まずはこのアルバムがおすすめです。

Love Bites (1978)

1stアルバムからわずか半年後という驚異的なペースでリリースされた2ndアルバム。

過密なツアースケジュールの合間を縫って制作されたにもかかわらず、そのクオリティは前作を凌駕するとも言われています。

最大のヒット曲「Ever Fallen in Love」が収録されていることでも知られ、全体的にメロディアスで内省的な楽曲が増え、ソングライターとしてのピート・シェリーの成熟が感じられます。

A Different Kind of Tension (1979)

初期3部作の最後を飾る、最も実験的で野心的な3rdアルバム。

レコードのA面は従来の鋭いポップパンク路線、B面はより角張り、クラウトロックなどの影響を感じさせるポストパンク的なアプローチが目立ちます。

この一枚で、パンクからポストパンクへと移行していく時代の空気感と、バンドの尽きることのない音楽的探求心を同時に体験することができる、非常に重要な作品です。

もちろん、これら3枚のオリジナルアルバムは全てロック史に残る傑作です。

しかし、もしあなたがバズコックスの初心で、「まず一枚だけ」と言われたなら、次に紹介するベスト盤こそが、最高の選択肢となるでしょう。

2-2. 「Singles Going Steady」とはどういう意味ですか?

バズコックスの入門盤として、また彼らのキャリアを総括する一枚として、長年にわたり世界中のファンや批評家から絶対的な支持を得ているのが、1979年にリリースされたコンピレーション・アルバム『Singles Going Steady』です。

このアルバムのタイトルを直訳すると「順調に売れ続けるシングルたち」といった意味合いになります。

その名の通り、本作は元々、彼らの知名度がまだ低かったアメリカの市場向けに、バンドの魅力を手っ取り早く紹介する目的で編纂された、シングル曲を集めた企画盤でした。

では、なぜこの単なる編集盤が、オリジナルアルバム以上に「バズコックスの決定盤」として語り継がれているのでしょうか。その最大の理由は、当時のイギリスの音楽業界が持っていた独特の慣習にあります。

1970年代のイギリスでは、「シングルとしてリリースしたヒット曲は、アルバムには収録しない」という、今では考えられない暗黙のルールが存在したのです。

これは、シングルとアルバムの両方を購入してもらうための販売戦略でした。

その結果、バズコックスのキャリア初期を彩った「Orgasm Addict」や「What Do I Get?」、「Promises」といった数々の名シングルは、前述のオリジナルアルバムには一切収録されていませんでした。

『Singles Going Steady』は、そうしたアルバム未収録だった初期シングル8枚のA面曲と、そのB面曲を時系列に沿って網羅しています。

結果として、この一枚がバズコックスの最も輝かしい時期の楽曲を完璧に凝縮した、事実上のグレイテスト・ヒッツ・アルバムとして機能することになったのです。

豆知識:日本のバンドへの影響

ちなみに、2000年代初頭に青春パンクムーブメントを巻き起こした日本のロックバンド「GOING STEADY」(のちの銀杏BOYZ)のバンド名は、この歴史的なアルバムタイトルが直接の由来となっています。彼らの音楽がいかに国境と世代を超えて影響を与え続けているかが分かる、象徴的なエピソードです。

2-3. 定番デザインの公式Tシャツ

バズコックスの魅力と影響力は、その音楽だけにとどまりません。

彼らが提示したアイコニックなロゴやアートワークは、一つの完成されたデザインとして、音楽ファンのみならずファッションの世界でも非常に高い評価を受けています。

特に有名なのが、バンドのロゴが大胆にプリントされたTシャツです。

この特徴的で洗練されたロゴやレコードジャケットのデザインは、当時新進気鋭のグラフィックデザイナーであったマルコム・ギャレットが一貫して手掛けました。

彼のデザインは、オランダの抽象画家ピエト・モンドリアンが創始した「新造形主義」に強い影響を受けており、幾何学的な図形と直線、そして大胆な原色の組み合わせが最大の特徴です。

マルコム・ギャレットが確立したデザインの特徴

  • 構築的なタイポグラフィ:シンプルでありながら、一度見たら忘れられない力強いフォント。
  • ミニマルな構成:幾何学的な図形と線を組み合わせた、無駄のないレイアウト。
  • モダンな色彩感覚:鮮やかな原色を大胆に使い分ける、コンセプチュアルな色使い。

このデザイン哲学は、当時のパンクのビジュアルイメージにありがちだった「破壊的」「手書き風」「汚い」といった要素とは全く異なる、非常にクリーンで知的なものでした。

このモダンで構築的なアートワークは、バズコックスの持つ「知的でポップで、ちょっぴり屈折している」という音楽性と見事にシンクロし、他のバンドとは一線を画す強力なブランドイメージを確立したのです。

現在でも、彼らのTシャツは、バンドへの愛情を示すアイテムであると同時に、時代を超えた普遍的な魅力を持つ優れたグラフィックTシャツとして、多くの人々に愛用され続けています。

2-4. まとめ:今聴くべきバズコックスの名曲

この記事では、英国パンクの至宝、バズコックスの名曲の数々と、バンドが持つ歴史や多面的な魅力について、深く掘り下げて解説しました。

彼らの音楽は、これからも世代を超えて多くの人々の心に響き続けることでしょう。

最後に、本記事の要点をリスト形式で総括します。

  • バズコックスは1976年にマンチェスターで結成された伝説的パンクバンド
  • バンド名はステージの興奮を意味する「Buzz」と仲間を意味する「Cock」に由来
  • 中心人物は2018年に逝去した偉大なソングライター、ピートシェリー
  • 彼の歌詞は社会的な怒りではなく愛や失恋など個人的で普遍的なテーマが特徴
  • バンドのサウンドはパンクの衝動とビートルズ直系のポップなメロディが融合
  • 最大のヒット曲はロック史に残る失恋ソングの名曲Ever Fallen in Love
  • Orgasm AddictやWhat Do I Get?などもバンドを代表する名曲として知られる
  • ギタリストのスティーヴディグルが手掛けた骨太なロックンロール楽曲も魅力の一つ
  • 英国初の自主制作EP『Spiral Scratch』でDIY精神の先駆者となった
  • 初心者が最初に聴くべき名盤はシングル集であるSingles Going Steady
  • Singles Going Steadyはアルバム未収録の名シングルを網羅した入門に最適な一枚
  • マルコムギャレットが手掛けたアイコニックなロゴTシャツはファッションとしても人気
  • バンドはフジロックフェスティバル出演など複数回来日公演を行っている
  • ピートシェリー没後はスティーヴディグルが遺志を継ぎ現在も活動を継続中
  • 彼らの音楽はニルヴァーナからグリーンデイまで後世のバンドに絶大な影響を与えた
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この記事を書いた人

はじめまして!
\ ブログ管理人の「TAKU」です /

50代後半、ブログ運営とWebライティングに取り組んでいます。
これまでの人生で培ってきた経験や趣味をベースに、「大人の楽しみ方」をテーマに情報を発信中です。

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ロックバンド活動や健康管理法

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