本日、青森県や秋田県など各地でクマによる人身被害が相次いで発生しました。
住宅敷地内や散歩中など、人々の生活圏にまでクマの脅威が及んでおり、秋の本格的な出没シーズンへの警戒がさらに高まっています。
「自宅敷地内」で鉢合わせ、餌を狙う大胆な行動
岩手県遠野市では、早朝に自宅から出た75歳の男性が、敷地内でクマと鉢合わせになる事態が発生しました。
男性にけがはなかったものの、クマは男性と数秒間「にらみ合い」になった後、逃走。
その後、敷地内ではニワトリやイヌの餌袋が破られ、クマの足跡が確認されました。
クマが餌を求めて、民家のすぐそばまで行動範囲を広げていることがうかがえます。
また、岩手県一関市では、ナシ園でナシ約100個が食べられる被害が発生。
木にはクマの爪痕、地面にはふんが残されていました。
「子グマ」も危険、散歩中の女性が重傷
青森県では、田子町の山中で水質調査をしていた40代の男性がクマに襲われ、ドクターヘリで搬送されましたが、命に別状はありませんでした。
男性は機材を振り回して抵抗し、車で逃げたことで難を逃れました。
さらに、秋田県大館市では、早朝に散歩をしていた80代の女性が体長50センチの子グマに顔を引っかかれ重傷を負いました。
子グマであっても人間の力ではかなわず、遭遇すれば命に関わる危険性があることが改めて示されました。
また、同日、五城目町では自転車に乗っていた男性がクマと衝突して転倒し、大けがをしています。
なぜ人里へ?冬眠を前に活発化するクマ
専門家は、クマが人里に頻繁に出没する理由として、冬眠を前に栄養を蓄えるため、人里にある柿や栗、生ゴミ、家畜の餌などを狙っていると指摘します。
北海道江差町では、住宅からわずか15メートルの場所で、クマがドングリを食べている姿が目撃されました。
こうしたクマの脅威に対し、富谷市のように、罠を設置して捕獲する自治体も出てきています。
しかし、私たち一人ひとりが、自宅周辺の果実などを早めに収穫する、生ゴミを放置しないといった対策を徹底することが、クマとの不要な遭遇を防ぐための第一歩と言えます。



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