夏休み中の校舎にクマが…副校長が身を挺して生徒守る
本日朝、岩手県滝沢市の一本木中学校にクマが侵入する事案が発生しました。
夏休み中でしたが、駅伝の練習で登校していた生徒が校舎の廊下に子グマがいるのを発見。
助けを求めた伊藤伸副校長が駆けつけると、クマは体育館へと続く廊下にいました。
伊藤副校長は、生徒たちを安全な場所に避難させた後、クマの前に立ちはだかり生徒を守りました。
しばらくの睨み合いの後、クマは体育館の湿気対策のため開けられていた非常口から外に逃げ出し、生徒に被害はありませんでした。
伊藤副校長は「生徒の安全を確保しなければならなかった」と当時の緊迫した状況を語っています。
防犯カメラには、クマが玄関前をうろつく様子や、生徒が慌てて逃げる様子が捉えられており、安全であるはずの学校施設にまでクマの脅威が迫っている現状を浮き彫りにしました。
観光地から住宅地まで、広がる「人慣れ」クマの危険
今回の学校侵入事件は、クマの行動パターンが変化していることを示唆しています。
岩手県内では、7月に北上市で81歳の女性が自宅に侵入したクマに襲われ死亡する痛ましい事故が発生しました。
この事故では、鍵のかかっていない玄関からクマが室内に侵入しており、岩手大学の専門家は、人間を恐れない「人慣れ」したクマが増えている可能性を指摘しています。
同様の出没は全国で報告されており、北海道歌志内市では夕方に体長約1.5メートルのクマが道道を横断する姿が目撃されました。
また、神奈川県では観光地として知られる大山でクマが出没し、ケーブルカーの利用客ら約100人が一時足止めを食らう事態になりました。
クマはもはや山間部だけの存在ではなく、学校や観光地、住宅地といった私たちの身近な場所にも深く入り込んでいます。
今後も被害が拡大する可能性があり、行政や警察の警戒に加え、私たち一人ひとりが日頃からより高い危機意識を持つことが求められます。



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